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3月31日
●2007 ALMS Rd2 St Petersburg Qualifying  ポルシェRSスパイダーがフロントロー独占

Photo:ALMS

 ALMS第2戦は、セブリングから南に下ったStピータースバーグのストリートコースで行われる。海に面したリゾート地であるStピータースバーグで行われるストリートレースあるから、間違いなく観客を集めることが可能なイベントだが、セブリング12時間終了後、特にGT2クラスのチームの多くが体制を縮小したため、たった25台がStピータースバーグへやって来た。GT1クラスに至っては、モデナアストンマーティンがヨーロッパへ引き上げたため、2台のGMワークスのコルベットだけとなってしまった。

 ストリートコースから想像出来るように、Stピータースバーグでは、大きなパワーより軽い車重がアドバンテージとなる。それを予測してか、タイトルスポンサーにはアキュラがついていた。
 金曜日の朝行われた最初のフリープラクティスでは、1分5秒台でペンスキーポルシェが1-2位、その後ろに3台のアキュラ勢が付けて、アウディの重戦車は1分7秒台で完全に圧倒されてしまった。
 トップタイムを記録したにも関わらず、ペンスキーの2台のポルシェRSスパイダーは、高速コーナーでアンダーステアであるため、午後さらにタイムアップする可能性を述べていた。
 このプラクティスで、ジョゼッペ・リシーが持ち込んだフェラーリF430GT2の1台がコンクリートウォールへクラッシュしてしまい、決勝レースへの出走を取り止めた。

 午後30℃の気温の中2回目のフリープラクティスが行われた。気温が上がったにも関わらず、ペンスキーとアキュラは次々と1分4秒台に突入した。No.6ペンスキーポルシェのライアン・ブリスコーは1分4秒741、続くNo.7ペンスキーポルシェのロマ・デュマが1分4秒856で、再びペンスキーポルシェの1-2と思われたが、終了7分前になって、アラン・マクニッシュが1分4秒094を記録してトップで終了した。

 GT2クラスは、リシーフェラーリの1台が姿を消した結果もう1台のリシーとピーターセンとホワイトライトニングの連合軍が走らせる2台のフェラーリの闘いとなっている。


Photo:ALMS

 そして予選が始まった。150kg軽いP2勢にアドバンテージがあるコースだったが、40℃を超える高い路面温度を考慮すると、大パワーのアウディにもチャンスがあると考えられていた。
 しかし、完璧にセッティングをまとめたペンスキーポルシェの速さは圧倒的だった。ロマ・デュマが乗り組んだNo.7ペンスキーポルシェとライアン・ブリスコーが乗り組んだNo.6ペンスキーポルシェは、次々と1分3秒台に突入して、最終的にロマ・デュマが1分3秒039でポールポジションを獲得した。
 ペンスキーポルシェは素晴らしい速さでフロントローを独占した。
 アラン・マクニッシュのNo.1アウディR10は、0.4秒遅れの3位が精一杯だった。
 マクニッシュの後ろには3台のアキュラが続いて、もう1台のアウディは、その後ろとなった。

 GT2クラスは、予想通りピーターセンとホワイトライトニングの連合軍が走らせるフェラーリF430GT2が、リシーのフェラーリF430GT2と一騎打ちを繰り広げた。ピーターセン/ホワイトライトニングフェラーリにはトーマス・エンゲ乗り組んで、1分12秒025を叩き出した。対するリシーフェラーリは、ミカ・サロでなくジェイミー・メローが乗り組んでタイムアタックを行ったが、0.25秒差でエンゲが勝った。
 2台のフェラーリの後ろから、またしてもポルシェの大群はスタートすることとなった。

Proto
1 P2 No.7 Porsche RS Spyder Penske 1分03秒039
2 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 1分03秒189
3 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分03秒415
4 P2 No.15 Lola B06/43 Acura Fernandez 1分03秒432
5 P2 No.26 Acura ARX-01a AGR 1分03秒746
6 P2 No.9 Acura ARX-01a Highcroft 1分03秒807
7 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分04秒136
8 P2 No.20 Porsche RS Spyder Dyson 1分04秒376
9 P2 No.16 Porsche RS Spyder Dyson 1分04秒845
10 P1 No.12 Lola EX257 AER Autocon 1分08秒536
11 P1 No.37 Creation CA06H Judd Intersport 1分08秒844
12 P2 No.8 Lola B07/40 MAZDA BK Motorsport 1分08秒991

GT1
1 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 1分09秒531
2 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 1分10秒212

GT2
1 GT2 No.31 Ferrari F430GT Petersen/WhightLightning 1分12秒025
2 GT2 No.62 Ferrari F430GT Risi Competizione 1分12秒246
3 GT2 No.71 Porsche 997GT3RSR Tafel 1分12秒738
4 GT2 No.73 Porsche 997GT3RSR Tafel 1分12秒937
5 GT2 No.45 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 1分13秒217
6 GT2 No.44 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 1分13秒438
7 GT2 No.21 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 1分13秒440
8 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 1分14秒400
9 GT2 No.22 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 1分17秒622
10 GT2 No.18 Porsche 997GT3RSR Rahal Letterman No Time


3月23日
●ポールリカールテスト情報  童夢S101.5初公開!

Photo:Dome                    
 左の写真は、昨日ポールリカールへ向かう直前にRacing for Hollandの工場で撮影されたS101.5の1号車。2つのモノコック構造のロールバー、そして、低い位置に設けられたリストリクター、ミシュランの大径タイヤに合わせて、大きくなったフロントフェンダーが大きく違っている。ブレーキダクト等、その他にも多くの部分が新たにデザインされている。現在でも風洞実験が続けられており、1月に公表したイラストと違うボディとなりつつある。どうやら、ポールリカールで走るボディは、最初のバリエイションに過ぎないようだ。


 今週末日曜日(25日)から月曜日(26日)にかけて、いよいよポールリカールテストが行われる。
 既にエントリーリストは公表されているが、直前になって、幾つか変更されている。2台をエントリーしていたプジョーは、既報通り最新スペックの908を1台だけ運び込む。1台となっても、ポールリカールテストの看板役者がプジョーであることは変わらない。

 2007年ヨーロッパで走れないハイブリッドカーを持ち込む予定だったクリエイションは、インタースポーツへ販売したCA-06Hハイブリッドカーが、先週セブリングでクラッシュしたため、そのサポートを行うことから、参加をキャンセルした。つまり、先週末セブリングの決勝レースを走ったマシンのボディワークは、ポールリカールで走る予定のマシンから剥ぎ取られたと言うことだろう。
 元々、今年ヨーロッパで走ることが出来ないハイブリッドカーを持ち込むことに対して、誰の目にも理由が見つからなかったため、当然の成り行きと言えるかもしれない。

 クリエイションの最初の予定では、昨年11月に“屋根付き”のCA-07 P1カーは完成するハズだった。“屋根付き”と言っても、CA-07は、童夢S101.5やペスカロロS01と同じように、ハイブリッドカーをベースとしてP1レギュレーションのモノコックと交換したマシンで、新たに作られたモノコックが“屋根付き”となるだけだった。であるから、比較的低コストで開発可能と考えられていた。

 その後、CA-07の開発についての情報が途絶えてしまった。それどころか、クリエイションは、2007年にヨーロッパで走ることが出来ないCA-06Hハイブリッドカーに対して、大きなフロントタイヤを履くことが可能な改良ボディを作っていた。CA-07の開発はストップしてしまったのだろうか?

 ペスカロロは、自身による1台とロールセンターに販売した1台の2台のS01が登場する。
 4台目のS01をオーダーしたクルースモータースポーツへは、現在パーツを組み合わせたダミーモノコックだけがデリバリーされており、3月末にモノコックが完成次第送られて、クルースモータースポーツのメカニックによって組み立てられることとなる。

 ローラは、アウディエンジンを積むスイススピリットは間に合わないが、先週完成したシュロースレーシングシステムのB07-17は予定通りポールリカールへ向かっている。
 ロールフープの内側のリストリクターに対して、ACOがどのような判定を行うのだろうか?

 AERエンジンを積んだクラージュLC70も、本格的なテストは今回が初めてとなる。クラージュは、何と24時間テストの申し込みも行っている。
 自分はプジョーで働いていても、セルジュ・サルニエのレーシングチームが走らせるクラージュLC75は完成した。昨年バラジ-イプシロンが走らせたC65ハイブリッドカーのパーツを使って、新しいモノコックと組み合わせたようで、こちらもシェイクダウンとなる。

 サルニエにC65を売り払ったバラジ-イプシロンは、今シーズン2台のザイテック07S P2バージョンを走らせる予定だが、既に受け取った1台目のザイテック07Sをポールリカールに持ち込む。
 ザイテックS07のP1バージョンはアレーナモータースポーツが走らせる。アレーナが07Sを受け取るのは、モンツァで開幕戦が行われる直前となるようだ。

 Racing for Hollandがミシュランを履くため、今年ラディカルはダンロップとの関係を強めている。24時間テストは行わないが、タイヤテストのため、夜間走行の申し込みを行っている。

 最初の予定によると、先週ヴァレンシア辺りを走っているハズの童夢S101.5は、完成の遅れから、ポールリカールでシェイクダウンテストを行うこととなった。
 最初童夢は、ボディワークの多くはS101-Hbiのものを使う計画だった。しかし、風洞実験を繰り返した結果、欲が出てきたようで、少々手がかかっても、何らかの手を加えて、ボディワークの多くは使われることとなった。そのため、、そのまま使われるボディワークは、ほとんど無くなってしまった。
 現在でも様々なトライが繰り返し行われており、ポールリカールに現れるS101.5は、暫定的なサイドボディを取り付けて走ることとなるようだ。

 今年Racing for Hollandは、今年デビッド・ハートとヨルン・ブリークモーレンと契約している。しかし、A1GPのメキシコラウンドとバッティングしているため、A1GPオランダチームに所属しているヨルン・ブリークモーレンはポールリカールテストに参加出来ない。そのため、ポールリカールテストは、ヤン・ラマースとデビッド・ハートによって行われる。

 GT1クラスは、フェラーリが1台もやって来ないこととなった。ラルブルコンペティションの2台のアストンマーティン、ORECAのサリーンと、ORECAから最新バージョンのサリーンを買ったレーシングボックスがやって来る。リック・アルファンも予定通り2台のコルベットを持ち込む。

 GT2クラスは、ALMSやFIAGT同様ポルシェショックの真っ直中で、ポルシェ自身が、997GT3RSRに対して何らかの改良を施すのを待っている状況は変わらない。
 逆に元気なのがフェラーリF430GT勢で、JMBはセブリングで走った2006年バージョンと違う、最新の2007年バージョンをポールリカールでシェイクダウンする。

3月22日
●開発が進むプジョー908HDi FAP   プジョーは改良モデルを1台ポールリカールテストに持ち込む

Photo:Peugeot-Media
 写真は3月6日のポールリカールテストでの2号車。1号車と比べると、ヘッドライトが設けられただけでなく、ブレーキ冷却ダクト等、様々な改良が盛り込まれている。フロントフェンダー上面に設けられたスリットは、現在レギュレーションによって設置が義務付けられている。空力バランスを調整するためか、一部が塞がれている。

 プジョー908は12月31日ニコラス・ミナシアンによってシェイクダウンテストを行った。
 最初に姿を現した908は、ヘッドライトすら持たない、完全に間に合わせのボディを纏っていた。間に合わせのボディを組み合わせた1号車を使って、1月6日にポールリカールで本格的な走行を行った後、10日パリ近郊のモルテフォンテーンで908は公開された。
 間に合わせのボディのまま、2月4日ジャック・ヴィルニューブとセバスチャン・ボーディによって、ポールリカールで初めて本格的なテストが行われた。その後暖かいスペインのヴァレンシアに持ち込まれて細かいテストが行われている。

 2月末に、少なくとも本番レースを走れるスペックとして2号車が完成して、3月6日ポールリカールで最初のロングディスタンステストも行われている。
 3月6日のテストは、2号車のシェイクダウンを兼ねて行われたが、一応プジョーは24時間テストも行えるように、夜間もポールリカールのコースを借り切っていた。プジョーは3月6日のテストについて、詳しい内容を公表していないが、エンジン音が聞こえたのは10時頃までで、夜中にはプジョーのスタッフも引き上げて、翌日に走行を再開している。
 しかし、このテストによって、1号車はヴァレンシアと合わせて4,500kmのマイレッジを刻んだ。

 今年プジョーは908を3台作ること公表しているが、このテストの直後3号車が完成した。

 元々、プジョーは3月にセブリングでテストを行う予定だった。先週行われたALMS開幕戦セブリング12時間のレースウィークを通じてテストを行って、もしかしたら、本番レースでも走行すると思われていた。しかし、プジョーは、セブリング12時間の翌日にもポールリカールでのテストを予定していたため、結局セブリング遠征はキャンセルされてしまった。

 詳しい内容は明らかとしないものの、プジョーのテクニカルダイレクターであるブルーノ・ファミンによると、プジョーは再び908のモデファイに取り組んでいるらしい。そのため、セブリング12時間の翌日にポールリカールで予定されていたテストが、現在行われている気配はない。
 それどころか、先週になって、25日と26日に行われるLMSのポールリカール公式テストへも、1台だけ908を持ち込んで、24時間テストは行わないことを明らかとした。

 元々プジョーはLMSポールリカールテストへ2台をエントリーしていた。内訳は1号車と3号車で、1号車でマイレッジを稼いで、3号車によって各種の開発が行われるものと思われていた。
 ブルーノ・ファミンは、ポールリカールテストに現れる908について、「様々な改良を盛り込んで、新しいカラーリングで登場する」と発言しているから、さらに新しいボディがデザインされたのだろう。

Photo:Peugeot-Media
 左が2月4日ジャック・ヴィルニューブによって走行する1号車。右が3月6日に走行する2号車。共に場所はポールリカールだ。サイドボディに開けられたエアアウトレットに注意。改良ボディの2号車の方が半分ほどのエアアウトレットしか持たない。25日に走行する際、さらに改良されたボディで登場することが予想されている。

*1月31日Newsで、908のシェイクダウンは12月31日にポールリカールで行われたと掲載しました。しかし、先週になって、プジョーによって、12月31日にシェイクダウンを行った場所は、パリ近郊のヴェルシー・ヴァコウベイにあるフランス陸軍の飛行場であったことが確認されました。

3月19日
●セブリング12時間ナイトプラクティス  No.1アウディクラッシュ

Photo:AUDI AG

 予選終了後夜ナイトプラクティスが行われる。元々のスケジュールでは7時45分から予定されていたが、夕方雨が降ったことから、8時30分から行われた
 セブリングの場合、昼間でもコースが乾き難いことから、終始レインタイヤを履いての走行となった。

 タイムを競う必要はないが、3周の義務周回が義務付けられていることから、全車が走行した。

 慎重に各車はコースインしたが、開始早々ターン12でNo.22 PTGパノスがストップしてしまった。パノスをピットに戻すため、一旦走行を中断して、8時43分走行を再開した。

 残り30分となった頃、リナンド・カペロの操るNo.1 AUDI R10TDIがターン11でクラッシュしてしまった。ターン12のコース上にストップしたため、再び走行が中断された。
 アウディのダメージは大きく、ノーズの耐クラッシュ構造は残されているものの、サイドポンツーンとフロントサスペンションは完全に破壊されてしまった。

 インタースポーツが撤退したため、P1クラスはたった3台となってしまったことから、クラッシュしたリナンド・カペロのアウディがトップタイムを記録した。
 P2クラスは、アキュラ勢が、初めてポルシェを破って1-2のタイムを記録した。

*上位3位まで
1 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 2分1秒602
2 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 2分1秒711
3 P1 No.12 Lola EX257 AER Autocon 2分15秒868

1 P2 No.9 Acura ARX-01a Highcroft 2分2秒030
2 P2 No.26 Acura ARX-01a AGR 2分4秒855
3 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 2分6秒758

1 GT1 No.63 AstonMartinDBR9 Team Modena 2分18秒433
1 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 2分20秒971
2 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 2分26秒539

1 GT2 No.85 Porsche 997GT3RSR Farnbacher Loles 2分18秒330
2 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 2分18秒809
3 GT2 No.32 Ferrari F430GT Corsa/WhightLightning 2分21秒465


3月17日
●セブリング12時間ポールポジションはマルコ・ベルナーのAUDI R10  *3月18日追記

Photo:AUDI AG                                         Photo:ALMS

アウディが1-2  P2クラスがペンスキーポルシェ ハイクロフトが4位

 通常のALMSの予選は、GTとプロトタイプに分けて、それぞれ1回だけ25分ずつ行われる。そのため、せいぜい2回か3回しかタイムアタックを行うことは出来ない。

 GT1クラスはたった3台しかエントリーが無いが、2台のワークスコルベット同士の争いが行われた。結局ヤン・マグヌッセンの操るNo.3 Corvette C-6Rが1分57秒061でポールポジションを獲得した。

 フェラーリとポルシェの熾烈な争いが行われているGT2クラスは、ジェイミー・メローの操るリシーのNo.62 Ferrari F430GTとトーマス・エンゲの操るピーターセンとホワイトライトニングの連合軍のNo.31 Ferrari F430GTが先行して、それをヨルグ・ベルグマイスターの操るフラングラザードのNo.45 Porsche 997GT3RSRとレーホール/レッターマンのNo.18 Porsche 997GT3RSRが追った。
 最初ポルシェは対等の闘いを展開すると思われたが、次第にフェラーリが先行して、フェラーリ勢は次々と2分2秒台に突入したのに対して、ポルシェは2分3秒台が精一杯だった。

 GTに続いてプロトタイプクラスの予選が開始された。しかし、開始3分後、インタースポーツのクリエイションCA06H/ジャドがターン17でタイヤバリアにクラッシュしてしまった。リアエンドが完全に破壊されており、インタースポーツはセブリングから引き上げることを決心した。

 タイム争いは、リナンド・カペロのNo.1 AUDI R10TDIとマルコ・ヴェルナーのNo.2 AUDI R10TDIがリードする一方、P2クラスのポルシェ勢が挑戦した。アンディ・ウォーレスの操るダイソンのNo.16 Porsche RS Spyder、ティモ・ベルンハルトの操るペンスキーのNo.7 Porsche RS Spyderとサッシャ・マッセンの操るNo.6 Porsche RS SpyderがP2クラスのトップ争いを展開した。アキュラ勢は、予想に反して、デビッド・ブラバムの操るハイクロフトのNo.9 Acura ARX-01aがポルシェと闘っている。

 1分44秒974を叩き出したマルコ・ベルナーが、リナンド・カペロを突き放した。
 P2クラスは、ティモ・ベルンハルトが1分46秒046でポールポジションを獲得した。

Proto
1 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分44秒974
2 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分45秒326
3 P2 No.7 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒046
4 P2 No.9 Acura ARX-01a Highcroft 1分47秒109
5 P2 No.16 Porsche RS Spyder Dyson 1分47秒130
6 P2 No.26 Acura ARX-01a AGR 1分47秒423
7 P2 No.20 Porsche RS Spyder Dyson 1分48秒175
8 P2 No.15 Lola B06/43 Acura Fernandez 1分48秒417
9 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 1分50秒185
10 P2 No.8 Lola B07/40 MAZDA BK Motorsport 1分50秒312
11 P1 No.12 Lola EX257 AER Autocon 1分53秒125
12 P2 No.27 Lola B05/40 Judd Horg 1分53秒594
13 P1 No.37 Creation CA06H Judd Intersport 10分27秒341

GT
1 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒061
2 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒480
3 GT1 No.63 AstonMartinDBR9 Team Modena 1分58秒241

1 GT2 No.62 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分2秒439
2 GT2 No.31 Ferrari F430GT Petersen/WhightLightning 2分2秒701
3 GT2 No.45 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分3秒043
4 GT2 No.71 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒338
5 GT2 No.73 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒652
6 GT2 No.61 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分3秒811
7 GT2 No.21 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分3秒997
8 GT2 No.18 Porsche 997GT3RSR Rahal Letterman 2分4秒001
9 GT2 No.85 Porsche 997GT3RSR Farnbacher Loles 2分4秒654
10 GT2 No.22 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分4秒686
11 GT2 No.86 Spyker C8 Spyker Squadon 2分4秒758
12 GT2 No.44 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分4秒897
13 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 2分6秒811
14 GT2 No.24 Ferrari F430GT JMB 2分7秒062
15 GT2 No.53 Panoz Esperante GTLM Robertson 2分11秒529
16 GT2 No.10 Porsche 997GT3RSR Konrad 2分13秒056
16 GT2 No.77 Porsche 996GT3RS Autoracing Bratislava 2分15秒693


3月16日
●セブリング12時間レースウィーク3日目 P1 AUDI/P2 Porsche/GT1 Corvette/GT2 Ferrari

Photo:AUDI AG                                Photo:ALMS
  新たにニック・ワースがデザインしたボディは、よりノーズ先端が持ち上げられて、床下へ多くの空気の流れを取り込むことが出来るようだ。後ろのポルシェと比べても、その違いは明らか。しかし、ピッチングの多さは、ほんの少し少なくなった程度で、ほとんど変わらないらしい。


 
プロトタイプクラスはアウディが1-2に復帰  P2クラスのペンスキーポルシェ AGR上位をキープ

 最後のフリープライクティスは、どのチームも本番で使うタイヤの選定を終了して、最適のタイヤに合ったセッティングを確認するために走行する。2台のアウディR10は共に1分45秒台を記録して、P2クラスのポルシェRSスパイダーを寄せ付けない。

 P2クラスは、ペンスキーのポルシェRSスパイダーのトップは変わらないが、4台のRSスパイダーの間にAGRのアキュラが定位置を占めようとしている。
 AGRとハイクロフトは、ニック・ワースがデザインしたボディを使用しており、少なくともクラージュオリジナルより速く走れることを証明したようだ。
 テストで好タイムを記録したフェルナンデスローラは、昨日に続いて、新しいハイノーズと旧タイプのノーズを取り替えながら走行している。

 フェラーリの速さばかりが目立つGT2クラスは、初日好タイムを記録して上位争うを行っていたCorsaとデイル・ホワイトの連合軍のF430GTが、最終コーナーでクラッシュしたため、エントリーを取り止めた。しかし、リシー、そして、1台だけとなったピーターセンとホワイトライトニング連合軍の走らせる2台のF430GTが、相変わらずトップタイムを争っている。

Proto
1 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分45秒026
2 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分45秒038
3 P2 No.7 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒630
4 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒665
5 P2 No.16 Porsche RS Spyder Dyson 1分47秒240
6 P2 No.26 Acura ARX-01a AGR 1分47秒709
7 P2 No.20 Porsche RS Spyder Dyson 1分47秒898
8 P2 No.9 Acura ARX-01a Highcroft 1分48秒170
9 P2 No.15 Lola B06/43 Acura Fernandez 1分48秒247
10 P2 No.8 Lola B07/40 MAZDA BK Motorsport 1分51秒121
11 P1 No.37 Creation CA06H Judd Intersport 1分51秒435
12 P1 No.12 Lola EX257 AER Autocon 1分53秒995
13 P2 No.27 Lola B05/40 Judd Horg 1分54秒502

GT
1 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒516
2 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒631
3 GT1 No.63 AstonMartinDBR9 Team Modena 1分59秒048

1 GT2 No.62 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分2秒017
2 GT2 No.31 Ferrari F430GT Petersen/WhightLightning 2分2秒182
3 GT2 No.45 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分2秒882
4 GT2 No.71 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒227
5 GT2 No.73 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒566
6 GT2 No.18 Porsche 997GT3RSR Rahal Letterman 2分3秒575
7 GT2 No.21 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分3秒902
8 GT2 No.61 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分4秒024
9 GT2 No.44 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分4秒993
10 GT2 No.22 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分5秒166
11 GT2 No.86 Spyker C8 Spyker Squadon 2分5秒390
12 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 2分6秒385
13 GT2 No.85 Porsche 997GT3RSR Farnbacher Loles 2分6秒829
14 GT2 No.24 Ferrari F430GT JMB 2分8秒009
15 GT2 No.10 Porsche 997GT3RSR Konrad 2分12秒429
16 GT2 No.53 Panoz Esperante GTLM Robertson 2分14秒108



3月15日
●セブリング12時間レースウィーク2日目 P1 AUDI/P2 Porsche/GT1 Corvette/GT2 Ferrari

Photo:AUDI AG                                    Photo:ALMS
 アウディR10のサイドボディに注意。先週発表された2007年バージョンと違う、大きなエアアウトレットが設けられてる。もちろん、セブリングの暑さ対策のためだが、2006年バージョンとも違う、斜めにスリットは設けられている。
 後ろに見えるのは、隣接するセブリング空港のターミナル施設。
 右は、インタースポーツのクリエイションC1-06Hハイブリッドカー。現在のところアウディの唯一の対抗馬。

◆プロトタイプクラスはアウディがトップを守る  P2クラスのペンスキーポルシェが2-3位
 2日目となって、マルコ・ヴェルナーの操るNo.2 アウディR10がトップタイムを記録した。しかし、気温が上がったことから、ラップタイムそのものは昨日のものより遅くなった。
 4台のポルシェ勢がタイムアップして、ペンスキーポルシェが、僅差で2-3位のタイムを記録した。

 先週アウディは、2007年バージョンのR10を発表している。2007年バージョンの最も大きな違いは、サイドボディに開けられたエアアウトレットが小さくなっていることだった。しかし、セブリングで走っている2台のR10は、去年のものより、むしろ大きなアウトレットがサイドボディに設けられている。

 2日目となって、BKモータースポーツのローラ/マツダも走り出した。
 ローラ勢では、フェルナンデスのアキュラローラが、07用の新しいハイノーズだけでなく、旧タイプのノーズに取り替えて走行している。好評価の新ノーズに、何らかの不具合があるのだろうか?

 たった3台のGT1クラスは、相変わらず僅差のタイム争いが続いている。
 GT2クラスのトップはフェラーリのままだが、リシーに変わってホワイトライトニングフェラーリがトップに浮上した。2台のフェラーリは、ポルシェ勢を1秒引き離す2分2秒台の争いを続けている。

 ご存じのように、ピーターセンとホワイトライトニングの連合軍は、長い間ポルシェを走らせて、ルマンでもクラス優勝を成し遂げている。あのボブ・ウォレクが、最後に契約したレーシングチームも、ピーターセンとホワイトライトニングの連合軍だった。
 その老舗のポルシェユーザーがフェラーリに乗り換えたことは、他のポルシェユーザーに衝撃を与えたが、どうやら、彼らが正しかったことが証明されようとしている。

Proto
1 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分46秒270
2 P2 No.7 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒827
3 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒851
4 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分47秒110
5 P2 No.16 Porsche RS Spyder Dyson 1分47秒421
6 P2 No.26 Acura ARX-01a AGR 1分47秒896  *名称変更
7 P2 No.20 Porsche RS Spyder Dyson 1分48秒809
8 P2 No.9 Acura ARX-01a Highcroft 1分49秒901 *名称変更
9 P2 No.15 Lola B06/43 Acura Fernandez 1分50秒626
10 P1 No.37 Creation CA06H Judd Intersport 1分50秒704
11 P2 No.8 Lola B07/40 MAZDA BK Motorsport 1分53秒026
12 P2 No.27 Lola B05/40 Judd Horg 1分54秒186
13 P1 No.12 Lola EX257 AER Autocon 1分54秒933

GT
1 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒361
2 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 1分57秒421
3 GT1 No.63 AstonMartinDBR9 Team Modena 1分57秒877

1 GT2 No.31 Ferrari F430GT Petersen/WhightLightning 2分2秒694
2 GT2 No.62 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分2秒947
3 GT2 No.73 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒931
4 GT2 No.71 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒956
5 GT2 No.45 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分3秒958
6 GT2 No.18 Porsche 997GT3RSR Rahal Letterman 2分4秒103
7 GT2 No.86 Spyker C8 Spyker Squadon 2分5秒216
8 GT2 No.22 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分5秒236
9 GT2 No.21 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分5秒567
10 GT2 No.44 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分5秒680
11 GT2 No.85 Porsche 997GT3RSR Farnbacher Loles 2分6秒420
12 GT2 No.61 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分7秒792
13 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 2分8秒458
14 GT2 No.24 Ferrari F430GT JMB 2分9秒212
15 GT2 No.53 Panoz Esperante GTLM Robertson 2分10秒956
16 GT2 No.10 Porsche 997GT3RSR Konrad 2分12秒183


3月15日
●シュローズLola B07-10/Judd5.5シェイクダウン  暫定ボディ?

Photo:Lola Cars
 どうして、ロールバーの内側にリストリクターを設けることが可能となったのだろうか? しかも、NAエンジンでありながら、ターボのためのインテイクやエアアウトレットを備える等、不可解なボディに注意。
 

 昨日シュローズレーシングシステムにデリバリーされたローラB07-10/Juddが、ペンブリーでシェイクダウンテストを行った。ステファン・モックのドライブで、システムの確認のため38周を周回した。

 完全なカタチのローラB07-10は、初めて公開されるが、幾つか不可解な部分が存在する。

 新たにデザインされたフロントノーズは、既にフェルナンデスローラに装着されて走行しているものと変わらない。しかし、ボディサイドからリア周りに目を移すと、不思議な部分が幾つか存在している。

 昨年B05系P1バージョンとしてB06-10が開発されている。昨年の場合、作られた3台のB06-10の総てがAER製3.6リットルV8ターボエンジンを搭載したことから、ラジエターに加えてインタークーラーを装備した。ラジエターを通過した高温の空気は、エンジンルームに進入させないで、リアホイール手前のサイドボディから、外へ排出されていた。
 シュローズレーシングシステムのローラB07-10は、NAのジャドGV5.5 S2エンジンを搭載するため、もちろんインタークーラーはない。ところが、リアホイール手前に空気のアウトレットが存在する。

 最初に登場したB05-40は、この部分に、逆に空気を取り入れるインレットが設けられており、エンジンルームを通過して、テイルエンドに空気を流して、リアウイングによって吸い出すことで、サイドボディの空気の流れを促進して、フロントのディフューザーの効果を高めていた。

 B06-10は、AER製のV8ターボエンジンを搭載するため、B05-40のデザインのポイントだった、サイドボディからエンジンルームを通ってテイルエンドへ空気を流す方法が使えなくなった。それどころか、苦肉の策で、それまで空気を取り入れていたリアホイール手前のサイドボディから、ラジエターを通過した空気を排出されることとなったと考えられていた。そのため、昨年ダイソンが走らせた時、B05-40と違う空力性能(つまり、B05-40に劣る)に悩まされることとなった。

 どうして、ターボエンジンのサイドボディのエアアウトレットがそのままなのか理解し出来ない。

 他にも不可解な部分が存在している。
 改めて言うが、このマシンはNAのジャドGV5.5 S2エンジンを搭載している。リアホイールアーチ手前のボディ上面に注意。昨年AER製V8ターボエンジンを搭載したB06-10で、ターボへの空気を取り入れるために設けられたエアインテイクがそのまま装備されている。
 何のために使われるのだろうか?

 最後の疑問は、2つのロールバーの内側に設けられたリストリクターだ。
 2年前、初めて2004年レギュレーションのプロトタイプカーが登場した時から、ACOのテクニカルダイレクターであるダニエル・フェルドリックスは、転倒時に衝撃吸収部材となる、ロールバー内側にリストリクターを設けることを承諾しなかった。どうしても、高い位置にリストリクターを設けたいのであれば、助手席のヘッドレスト部分に穴を開けて、リストリクターを設けることを求めていた。

 唯一の例外は、昨年のBKモータースポーツのクラージュC65/マツダで、サイドボディ上に大きなインダクションボックスを設けるのに苦労していたことから、IMSAによって、暫定的に、ロールバー内側にリストリクターを設けることが認められた。

 こうして見ると、昨日ペンブリーで走ったマシンは、AER製V8ターボ用のシャシーに手を加えて、ジャドのV10を積んだだけのように思える。本当のB07-10はノーズだけなのではないだろうか?

 ちなみに、シュローズローラには、オーナードライバーのヤン・シュローズとステファン・モックと共に、昨年Racing for Holland童夢を操ったアレックス・ユーンが乗り組み、ルマンとLMSを闘う。


3月14日
●セブリング12時間レースウィークスタート P1 AUDI/P2 Porsche/GT1 Corvette/GT2 Ferrari

Photo:ALMS

◆プロトタイプクラスはアウディが1-2  P2クラスはペンスキーポルシェ
 今年最初の大々的なスポーツカーレースであるセブリング12時間のレースウィークがスタートした。
 決勝レースは17日(土曜日)に行われるが、セブリングの場合、何と月曜日からフリープラクティスとして、走行する機会が与えられている。月曜日午後になると、IMSAも計測を開始した。

 最初のセッションを制したのは、予想通りアウディR10だった。2台のR10が1位と2位のタイムを記録する一方、ペンスキーの走らせるP2クラスのポルシェRSスパイダーが3位のタイムを記録した。他のポルシェRSスパイダーを破って、総合4位、P2クラスの2位に食い込んだのは、AGRの走らせるクラージュ/アキュラだった。もう1台のペンスキーポルシェとアンディ・ウォーレスのダイソンポルシェに続いて、7位(P2クラス5位)にはアキュラ勢の期待を一身に集めるフェルナンデスローラがつけた。
 ダイソンの2台目のRSスパイダーは、初めて本格的な走行を行うことから、少々出遅れている。

 P2クラスのマシンは、昨年と同じ大きなリストリクターを装着しているが、2台のアウディR10の1秒遅れのタイムを記録するのが精一杯なようだ。

 インタースポーツは、先週クリエイションからCA-06Hハイブリッドカーを受け取ったばかりで、取り敢えず走っていることを感謝していることだろう。

 先週スネッタートンでシェイクダウンを行ったBKモータースポーツのローラ/マツダは、やっとマシンの搬入作業が開始されたところで、もちろん走行していない。

Proto
1 P1 No.1 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分45秒177
2 P1 No.2 AUDI R10TDI Audi Sport North America 1分45秒816
3 P2 No.6 Porsche RS Spyder Penske 1分46秒988
4 P2 No.26 Courage LC75 Acura AGR 1分47秒077
5 P2 No.7 Porsche RS Spyder Penske 1分47秒174
6 P2 No.16 Porsche RS Spyder Dyson 1分47秒417
7 P2 No.15 Lola B06/43 Acura Fernandez 1分47秒544
8 P2 No.9 Courage LC75Acura Highcroft 1分48秒038
9 P1 No.37 Creation CA06H Judd Intersport 1分49秒987
10 P2 No.20 Porsche RS Spyder Dyson 1分50秒965
11 P2 No.27 Lola B05/40 Judd Horg 1分53秒072

◆GT1クラスはコルベット GT2クラスはフェラーリがトップ3を独占

Photo:ALMS

 GT1クラスはたった3台しかエントリーが集まらなかった。順当にGMワークスのコルベットが1-2を占めるが、僅差でモデナチームのアストンマーティンが付けている。

 GT2クラスは、フェラーリがトップ3を独占して、ポルシェ勢を圧倒している。リシーのNo.61やJMBのNo.24等、優勝候補でありながら、初日充分に走れなかったにフェラーリもあるため、壊れないのであれば、フェラーリのワンサイドゲームとなる可能性も出てきた。

GT
1 GT1 No.4 Corvette C-6R Corvette Racing 1分58秒557
2 GT1 No.3 Corvette C-6R Corvette Racing 1分58秒857
3 GT1 No.63 AstonMartinDBR9 Team Modena 1分58秒929

1 GT2 No.62 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分2秒880
2 GT2 No.31 Ferrari F430GT Petersen/WhightLightning 2分3秒020
3 GT2 No.32 Ferrari F430GT Corsa/WhightLightning 2分3秒639
4 GT2 No.18 Porsche 997GT3RSR Rahal Letterman 2分3秒661
5 GT2 No.45 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分3秒718
6 GT2 No.71 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分3秒835
7 GT2 No.73 Porsche 997GT3RSR Tafel 2分4秒555
8 GT2 No.44 Porsche 997GT3RSR Flying Lizard 2分4秒720
9 GT2 No.61 Ferrari F430GT Risi Competizione 2分5秒163
10 GT2 No.21 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分5秒476
11 GT2 No.85 Porsche 997GT3RSR Farnbacher Loles 2分5秒534
12 GT2 No.22 Panoz Esperante GTLM Panoz Team PTG 2分5秒851
13 GT2 No.86 Spyker C8 Spyker Squadon 2分6秒572
14 GT2 No.54 Porsche 997GT3RSR Team Trans Sport 2分7秒436
15 GT2 No.24 Ferrari F430GT JMB 2分7秒564
16 GT2 No.53 Panoz Esperante GTLM Robertson 2分15秒725
17 GT2 No.10 Porsche 997GT3RSR Konrad 2分19秒006
18 GT2 No.77 Porsche 996GT3RS Autoracing Club Bratislava No Time



3月13日
●2006年モデルのニッサンZが、スキッドブロック無しでSUPER GT鈴鹿への出走許可を獲得!

Photo:Sports-Car Racing

 2007年のSUPER GTは、速過ぎるGT500マシンの速さを削減する目的で、GT500クラスにスキッドブロックの装着を求める新しいレギュレーションが導入したことが、最も大きな特徴だった。
 GT500の新しいレギュレーションは、厚さ30mmのスキッドブロックを、ホイールベース間の床下に装着することを義務付けたため、走行状態でほとんど0に近かったロードクリアランスが、物理的に30mm以上となるため、路面効果によって獲得していた大きなダウンフォースが発生しないだけでなく、走行状態で30mm重心が高くなる。その結果、ラップタイムを2秒引き下げることを目的としていた。

 ところが、スキッドブロックの装着を考慮していない2006年モデルの床下に30mmのスキッドブロックを取り付けると、ダウンフォースや重心の高さだけでなく、サスペンションジオメトリーが30mmずれてしまう。そのため、2006年モデルを走らせるチームは、フレームを改造して、サスペンションの取り付けポイントを30mm移動して、最適なサスペンションジオメトリーを維持しなければならない。

 重心の高さや減るダウンフォースは、どのクルマにも等しく影響する内容だが、2006年モデルをそのまま走らせる限り、サスペンション性能に致命的な弱点を抱えてしまう。
 実際2006年モデルのトヨタSCを走らせる3つのチームは、TRDが用意したコンバージョンキットによって、フレームを作り直して、最適なサスペンションジオメトリーの維持を目指しているようだ。

 他の2006年モデルは、3台のニッサンZだった。彼らはシーズン途中から、新たに作られる2007年モデルを走らせることから、その行方が注目されていた。
 大方の予想では、2007年モデルを受け取るまで、3台の2006年モデルのニッサンZは最後尾争いを行うものと思われていたが、誰も考えていなかった方法で、優勝戦線への復帰を実現してしまった。

 SUPER GTの場合、他のレギュレーションに従って作られたGTマシンが参加する場合、そのマシンの基のクルマがFIAやJAFのホモロゲイションを持っていたとしても、特認扱いによって、性能調整を行って、参加を認めている。ACOやFIAのレギュレーションに基づいて作られたGTカー、あるいはNASCARやTransAmカー等も、このレギュレーションを活用すると、リストリクターの大きさや車重によって性能調整することで、SUPER GTへ参加が可能となる。

 ところが、2006年までのSUPER GTレギュレーションに従って作られたGTレースカーは、現在のSUPER GTとは違うレギュレーションのGTレースカーであるとの判断から、2007年レギュレーションが求める厚さ30mmのスキッドブロックを装着しないで、特認申請を行うこととなった。

 様々な意見が提案されたらしいが、結局SUPER GTは、3台の2006年モデルのニッサンZに対して条件付きで、2006年のまま、つまり、スキッドブロック無しでレースへの出走を認めることとなった。
 しかし、2006年のままと言うことは、スキッドブロックだけでなく、2007年レギュレーションで幅330mmに制限されたリアウイングも、幅400mmの大きな状態のままであるため、何もハンデキャップが無いのであれば、圧倒的に有利となってしまう。
 苦労して2007年レギュレーションに従ってマシンの開発を進めているレーシングチームの反発は必至であるため、SUPER GTでは50kgのハンデキャップウエイトを積むことを条件としている。

 2007年レギュレーションの骨子は、ラップタイムを2秒遅くすることである。常識的に考えると、50kgのウエイトハンデを積んで2秒も遅くなることは有り得ない。そこで、車両の特認そのものは、2007年末まで有効ながら、性能調整については第2戦まで有効としている。しかも、非常に反対意見が多い特認であることから、第1戦終了後、3車をまとめて、再び特認内容を見直すとしている。

 このアット驚く特認が認められたことによって、見捨てられていた2006年モデルの3台のZは、一躍優勝争いを演じることは間違いないだろう。


3月13日
●モーガンがFIAGT3Cupに挑戦   ドライバーにジャン・ポール・ジャボイユとジャック・ラフィー!

Photo:Morgan
 モーガンがスポーツカーレースに復帰する。右の写真の後ろで談笑している左側が、既にドライブを決心したジャック・ラフィー、右はご存じアラン・プロスト。


 場違いと言われながらも、モーガンは、しばしばモーターレーシングに挑戦している。最近は2004年、AERO8によってセブリングやルマンに参加している。残念ながら、見た目通りの大きなドラッグと未熟なサスペンションによって、素晴らしいパフォーマンスを発揮することは出来なかった。

 昨年FIAGT3Cupがスタートしたことから、モーガンの参加が噂されていたが、Auto GT Racingによって、3台のモーガン アエロ8 GT3がFIAGT3Cupに挑戦することが決定した。

 アエロ8 GT3とは、アエロ8をベースとして開発されている。もちろん、2004年のルマンバージョンと同じ420馬力を発生するBMW製の5リットルV8ドライサンプエンジンを積み、ホリンジャーの6速シーケンシャルミッション、APの6ピストンブレーキを装備する。2004年から大きな進歩を遂げた部分は、カーボンファイバーコンポジット製ボディワークと作り直されたサスペンションだ。

 先週ジュネーブショーで正式にプロジェクトが発表されたが、何とアエロ8 GT3のドライバー陣には、ジャック・ラフィーとジャン・ポール・ジャボイユの名前が掲載されていた。会場には、他にもアラン・プロストが姿を見せる等、華やかな雰囲気に包まれていた。

Photo:Sports-Car Racing
 2004年のルマンに登場したアエロ8は、BMWエンジンの大パワーによって、素晴らしい加速力を発揮したが、見た目通りの大きなドラッグと未熟なサスペンションによって、ルマンに華を添えただけだった。


3月12日
●2007年のClassic Endurance Racing               2008年のクラシックルマンの予選も兼ねる

Photo:Sports-Car Racing
 904や906が参加するイベントはあっても、常に917や908が全開で走るイベントはCERだけだ。

 2004年にLMESがスタートした時、パトリック・ペーターは、最新のスポーツカーによるLMESとダブルヘッダーでヒストリックカーによるClassicEndurance Racing(CER)を開催するを決心した。
 パトリック・ペーターは、復刻版ツール・ド・フランスであるツールオートをはじめとする、トップクラスのヒストリックカーレースのオーガナイザーだったため、理想的な組み合わせと考えられていた。

 ツールオートは、公道も走行することから、スポーツプロトタイプカーが参加する場合、非常に気をつけなければならなかった。そのため、これまで単独イベントでポルシェ917や908が走ることはあっても、レースシリーズとして走ることはなかった。2004年のCERは、初年度からポルシェ917や908がたくさん登場して、見応えのあるレースを展開したため、2005年のLMESが少々寂しい状況となった時、むしろ、CERの方が豪華なエントリーを集めて、観客の興味を惹くこととなった。

 4年目の2007年も、ヨーロッパ内で行われる5つのLMSのイベントで、ダブルヘッダーとしてCERは行われる。2007年の場合、1966年〜1979年までのクルマを対象として、プロトタイプカーと、GTとツーリングカーの2つクラスに分けてレースは行われる。
 従来通り、決勝レースは1時間の時間レースで、1回のピットストップが義務付けられる。しかし、ドライバー交代の義務付けはなく、ドライバーは1人でも2人も可能となっている。

Photo:Sports-Car Racing
 左のデイトナコンペティションは、ジャン・クロード・アンドリューのドライブで活躍したシャルル・ポッジのマシン。右の917は、ご存じジョン・ワイヤのガルフチームのマシン。上の2台の917がスプリントレース用として、低い車高(たぶん当時よりも低い)であるのに対して、ガルフ917は、クルツボディと言ってもルマンスペックで、当時ルマンで走った時と同じ、高い車高であるのに注意。ちなみに、ガルフ917の写真は、2004年モンツァで撮影されたもの。

 クラシックルマンとツールオートが異常な人気を集めているため、これまでは車種と共に、書類選考によって、参加チームを選んでいた。このような事情から、2007年の場合、2008年のクラシックルマンの予選も兼ねて、CERは行われることとなった。CERは1966年から1979年が対象であるため、GTとプロトタイプカーで、1966年〜1972年と1973年〜1979年に分け、それぞれ3台ずつ12台が、2008年のルマンクラシックへエントリーする権利を獲得出来る。

 40年も前に生産されたスポーツプロトタイプカーを全開で走行させるため、CERは、40年前に存在しなかった一部のコンピューターコントロールの使用を許可している。そのため、セッティングの難しい、クーゲルフィッシャーのインジェクションや6連装のウェーバーキャブレターを、現在でも短時間で最適な状態に仕立てて、ポルシェのフラット12やフェラーリのV12を全開で運転することが可能だ。

 先日ローラがT70の再生産を決定した理由の1つは、CERのような高度なヒストリックカーレースが、継続的に行われることとなったためだ。再生産T70は、クラシックルマンへ参加することは出来ないが、CERであれば、条件付きで参加することが可能で、ほとんどの場合、ポイントも与えられる。

2007 Calendar
4月13日〜15日 モンツァ(I)
5月4日〜6日 ヴァレンシア(E)
6月29日〜7月1日 ニュルブルクリンク(D)
8月17日〜19日 スパ-フランコルシャン(B)
9月14日〜16日 シルバーストーン(GB)

3月9日
●ステファン・ラテルがプロデュースするFIAGT3とGT4カップの正体

Photo:FIAGT3
 ノガロに集まったGT4カー。アストンマーティンヴァンテッジはちょっと高級かもしれないが、誰もが考える走りに徹したスポーツカーのレースとしてGT4カップは構想されている。

 今年SRO(ステファン・ラテル・オーガニゼイション)は、FIAGTの幾つかのイベントで、新たにアマチュア向けのエントリーカテゴリーとして、GT4カップを開催する。昨年からSROはFIAGT3カップを開催しているため、その下のカテゴリーであることは容易に想像出来る。しかし、既にGT3カップが存在しているのに、どうして、もう1つ似たようなカテゴリーが必要だったのだろうか?

 少々整理すると、元々FIAにはGT1とGT2の2つのGTカーのカテゴリーが存在している。この2つのカテゴリーは、1998年限りで元々のGT1カテゴリーが消滅した結果、その後しばらくの間、それぞれGTとN-GTと呼ばれていた。正確に言うと、1998年までN-GTはGT3と呼ばれて、国内選手権でしかレースは開催されていなかった。GT1が消滅したままであることから、つい最近になって、それまでのGTをGT1に、N-GTをGT2に、名前だけを格上げすることとなった。
 ポルシェがGT2カーであるにも関わらず、GT3Rと名付けている理由はここにある。
*Sports-Car Racing Vol.16を参照してください

 この2つのカテゴリーは、ロードカーベースと言いながらも、レースのために作り替えられて、GTレースカーとして、ロードカーとは別にホモロゲイションが要求されるレース専用GTだ。

 つまり、ロードカーベースのGTカーのカテゴリーは、しばらくの間、FIAが関わるイベントでは存在しなかった。ナショナルレギュレーションとして運用されているだけだった。
 ところが、世界中でレースに向いているロードゴーイングスポーツカーがたくさん存在していることに目をつけて、昨年アマチュア向けのカテゴリーとして、ステファン・ラテルはGT3カップを構想した。
 FIAGTのイベントの前座として開催することから、FIAGT3カップの名前を与えることにも成功した。

 しかし、いつの間にか、完全なロードカーではなく、常識的な改造を認めることとなった。
 FIAGT3カップのマシンは、ロードカーをベースとして、常識的な範囲で改造を加えたクルマで、日本的に解釈するなら、スーパー耐久マシンと言うべきだろう。

 アストンマーティンDBRS9やコルベットC6Z06、そしてバイパーGTSR等は、GT1カーとほとんど変わらない、550馬力以上の大パワーを持っている。しかし、ロードカーに手を加えただけのサスペンションと重い車重によって、GT3の身分を超える速さを発揮することは出来ない。
 これらのGT3カーは、基本的にメーカー自身か、大規模なコンストラクターによって、まとまって生産や改造が行われている。そのため、車種によって性能を特定し易く、FIAGT3カップが打ち出したハンデキャップルールを実施し易かった。

Photo:FIAGT3
 左のコルベットC6Z06には、引退したクラウス・ルドビクが、モンツァテストで乗り組んだ。右のジャガーXKRは、リチャード・ロイドのAPEXモータースポーツが走らせている。


 ステファン・ラテルがGT3カップを構想した時、相互乗り入れを狙ったのは、北アメリカで行われているスピードビジョンカップと日本のスーパー耐久だった。実際2005年末ポールリカールで行われたFIAGT3カップのイベントにはスーパー耐久バージョンのニッサンZが参加している。

 FIAGT3カップのもう1つの側面は、FIAGTに参加するレーシングチームに対して仕事を与えるためで、ほとんどの場合、GT1かGT2に参加しているレーシングチームが、GT3カーのメンテナンスを請け負っていた。2006年は50台ものエントリーを集めたことから、大成功と言って良いだろう。
 FIAGT3カップは、お金持ちのアマチュアが楽しむためのカテゴリーとして人気を集めた。

Photo:FIAGT3
 左がFIAGT3カップバージョンのマスタングFR500、右がGT4カップバージョン。こうして比べると明らかなように、GT4カップカーはロードカーそのままであるのに対して、FIAGT3カップカーは、特製のサスペンションやエアロパーツによって、それなりに改造が加えられている。

 ところが、元々のロードゴーイングスポーツカーのカテゴリーが存在しなままだったことから、新たにGT4の名前でエントリーカテゴリーを設けることとなった。
 GT4カーは、誰もが考えるロードゴーイングスポーツカーのカテゴリーそのもので、アストンマーティンヴァンテッジ、マスタングFR500、ロータスエクシージ等を対象としている。車種をみても明らかなように、GT3カーの多くが、そのブランドのフラッグシップであるのに対して、走ることを目的とした、どちらかと言うと、軽量コンパクトなクルマが登場する。ナンバー付き車両での参加も可能らしい。

Photo:FIAGT3
 ノガロテストに現れたニッサン350EVO。FIAGT3CUPが説明するように、ニスモバージョンそのもののようだ。

 3月6日と7日にノガロで行われたテストには、ニッサン350EVOも登場している。ニッサン350EVOの詳細は不明だが、FIAGT3CUPの説明によると、ニスモバージョン(Zチューン)を指すらしい。
 2007年の場合、取り敢えず、FIAGTの5つのイベントで併催される。
 FIAGT3カップと違って、GT4カップは、スポーツカーレースにおける純粋なエントリーカテゴリーであることから、現在のポルシェカップのように、GT4カップをスタートとして、GT2やGT1にステップアップするドライバーが現れることを狙っているようだ。

FIAGT3Cup
5月5日 シルバーストーン(GB)
5月20日 ブカレスト(RO)
7月8日 オッシャースレーベン(D)
9月23日 ブルーノ(CZ)
11月10日 ドバイ(UAE)

GT4Cup
5月5日 シルバーストーン(GB)
7月8日 オッシャースレーベン(D)
7月28日 スパ-フランコルシャン24時間(B)
9月8日 アドリア(I)
9月30日 ノガロ(F)
*2月6日、2月23日に関連NEWS有り

3月8日
●ローラ/マツダシェイクダウン

Photo:Lola Cars
 B07系スポーツカー最大の特徴である、持ち上がったノーズ先端に注意。

 今年ALMSでBKモータースポーツが走らせるLola B07-40/マツダのシェイクダウンテストが、スネッタートンで行われた。ステアリングを握ったのはベン・デブリンで、トラブル無しで26周を周回した。しかし、ヘビーウェットのコンディションだったため、本格的なテストは不可能だった。

 写真で判るように、2007年のローラスポーツカーの特徴である、ノーズ先端が持ち上げられ、床下へ大きな空気の流れを導入する他、行き場を失ったブレーキ冷却用のインテークは、ノーズ中央を持ち上げて、その下に設けられている。

 マツダの直列4気筒エンジンをベースとして、AERが開発したマツダMZR-Rターボエンジンを搭載する。MGをベースとしてAERが開発したP07 4気筒ターボエンジンは、現在P2のスタンダードエンジンとなっている。そのため、容易にMGターボと置き換えることが出来ると思っていたら、AERは、P07の次の世代を目指して、様々なトライを行っているそうだ。
 リアカウルに設けられたエアインテークは、MGターボ用の場合、リアのホイールアーチの前に置かれているが、LMP675のMGローラEX257(ローラB01-60)のように、リアカウル上に移動した。
 つまり、エキゾーストとタービンのレイアウトが違う。

 もう1度スネッタートンを走るプランもあるようだが、セブリングでは月曜日から走行することが可能であるため、予定通り来週直接セブリングへ送られて、本格的なテストを行うかもしれない。

*1月19日関連NEWS有り


3月8日
●2007年のアウディR10   セブリング12時間でデビュー決定

Photo:AUDI AG
 ミュンヘンで公開された2007年バージョンのR10は、既にセブリング用の高ダウンフォースパッケージに仕立て上げられていた。段差がついたノーズ部分は、ほんちょっと2006年バージョンと違うらしい。2007年最大の違いは、2002年と同じように、フェンダー上も赤く塗られるようになったカラーリングかもしれない。
 

 月曜日夜ミュンヘンで、アウディは2007年バージョンのR10を発表した。

 アウディR10の大きな弱点は、テイルヘビーな重量配分だった。その大きな理由は、250kgに達する巨大な5.5リットル90度V12ディーゼルターボエンジンだった。

 昨年秋非公式に伝えられた情報によると、2007年バージョンのR10は、50kg!程度エンジンが軽くなると言われていた。例え50kg軽くなっても、まだ重いエンジンであることは変わらないが、本当にアウディが50kgも軽量化を目指すのであれば、エンジン本体のヘッドやブロックを作り替えると考えられていた。

 しかし、我々が想像する以上に、ディーゼルターボエンジンは大きな強度が必要らしく、アウディは、信頼性が確認された、基本的に2006年と同じヘッドとブロックを使って、エンジンの改良を行っていた。
 では、どこで軽量化を実現するのか?と言うと、アウディの発表によると、エンジン後方のオーバーハング部分にレイアウトされているパティキュレートフィルターだ。

 パティキュレートフィルターは、ディーゼルエンジンには不可欠な装備だが、まだ開発途上のアイテムであることから、非常に大きく、当然ながら重かった。
 テイルヘビーな重量配分だけでなく、エンジンルーム後方に位置するため、空気の抜け道を塞いでしまって、熱の問題の理由の1つともなっていた。

 アウディは、パティキュレートフィルターによって、どれくらいの軽量化を達成したのか、明らかとしなかった。しかし、テイルエンドに位置するパティキュレートフィルターの軽量化は、前後の重量配分の改善に大きな効果があることは間違いないだろう。

 2007年ACOの基本レギュレーションは、ガソリンとディーゼルの熱発生量の違いを考慮して、ディーゼルエンジンカーに対して、10%少ない81リットルの燃料タンクを義務付けている。小さな燃料タンクの対策として、ボッシュと共にアウディスポーツは、マネージメントシステムの改良に取り組んでいた。
 その結果650馬力の最大出力はそのままで、燃料消費率を向上させることに成功した。
 650馬力が謙虚な数字であることは言うまでもない。充分過ぎるパワーを維持しながら燃費と向上させたと理解するべきだろう。
*Sports-Car Racing Vol.17を参照してください

 基本的に同じモノコックとボディが使われる。2006年との違いは、ボディサイドに開けられたスリットが小さくなっているだけのように思える。
 このスリットは、昨年予想以上に大きな熱を発生することが明らかとなった後、設けられたもので、ラジエターを通過した空気の一部を、エンジンルームに入れないでボディの外側に排出するためだ。
 もし、パティキュレートフィルターの小型化によって、熱がエンジンルームにこもらなくなった結果であるなら、エンジンの改良は空力にも影響を及ぼす良い例と言えるだろう。

Photo:AUDI AG
 横から眺めると、2006年バージョンとの唯一の違いは、シェルマーク後方に開けられたスリットの数が少なくなっていることだけだ。

 暫定的な2007年バージョンは、昨年11月セブリングで初めて走行した。その後改良が加えられ、今年2月再びセブリングで走って、好印象を与えている。

 2007年のALMSは、アキュラとポルシェによって、P2クラスで激しい闘いが行われるが、P1クラスの有力なエントリーは、アウディだけとなってしまった。既報通り、この状況を憂慮したIMSAは、2007年にACOが縮小したP2のリストリクターを、再び大きくして、P1のアウディと総合優勝争いをさせようと目論んだ。

 本家ACOと違って、近年のIMSAは、拮抗したレースの実現を目的として、遅いクルマを引き上げ、速いクルマの性能を引き下げるため、ALMSでハンデキャップレギュレーションを導入している。2006年の場合、同じP1クラス内で車重に65kgの差が設けた。
 もちろん、重くされたのはアウディだった。

 これまでの性能調整は同じクラス内で行われていた。ところが、2007年IMSAは、格下のP2を引き上げて、P1の対抗馬としようとした。誰だって、同じクラス内で負けることはあっても、格下のクラスのクルマに負けては、格好が付かないだろう。
 そこで、既に2006年12月、アウディは大まかな2007年の計画を公表していたにも関わらず、2月になって、アウディスポーツのウルフガング・ウルリッヒは、「ALMS開幕戦セブリング12時間へは参加する。しかし、その後R10をヨーロッパに引き上げるかもしれない」とコメントして、不満を明らかとしていた。

 残念ながら、ミュンヘンでも、セブリングの後のALMSについての発表はなかった。
 2000年以来アウディは、セブリングで7連勝して、連勝記録もかかっている。
 大方の見方では、セブリング後もアウディはALMS参戦を継続すると見られている。しかし、セブリングでアウディが苦戦して、セブリングの1週間後に行われるLMSポールリカールテストでプジョーが好走するようなことがあれば、ルマンにターゲットを定めて、テストに集中することになるかもしれない。

*1月8日、2月3日、2月9日、2月10日関連NEWS有り

3月7日
●LMSポールリカールテストに38台が参加   プジョーは本番仕様の908を公開

Photo:Peugeot-Media
 ご覧のように、やっと本物のヘッドライトが取り付けられたボディが登場した。ノーズ床下に注意。昨年9月パリサロンで9/10モックアップが公開された時、ノーズ先端には一つ目のヘッドラインプが取り付けられていた。その時は何のために、このようなデザインとなったか?不明だったが、この写真で明らかなように、ノーズ下のフィンを隠すためだったことが判る。しかし、カラーリングと共に、このボディも、最終バージョンであるとは思えない。
 

 今年、ルマンを中心とするヨーロッパのスポーツカーレースが、史上空前の賑わいを見せている。何とLMSは51台のシリーズエントリーを集めている。
 プロトタイプクラスのレギュレーション変更によって、エントリーの減少が心配されていたが、そのような心配は必要なかったかもしれない。

 LMSだけでなく、ルマンのみをターゲットとするレーシングチームにとって、最初のビッグイベントは、3月25日〜26日にポールリカールで行われるLMS合同テストだ。
 今年はACO関連だけでも38台が、ポールリカールテストに参加する。

 ACO関連だけ!と表現したのは、このテストは、毎年、他のカテゴリーからも、走行依頼が寄せられている。支障がない限り、ACOは、これらのチームも受け入れているが、今年はフェラーリのGT3カーとマセラッティが、相乗りを求めている。

 LMSポールリカールテストは、元々2004年にLMS(LMES)が誕生した時、シリーズの振興を目的として実施することが計画された。
 ポールリカールは、決勝レースの1週間目の公式テスト以外走ることが出来ないサルテサーキットを想定したテストが可能な数少ないサーキットだ。そのため、ファクトリーチームや資金に余裕のあるトップチームは、ポールリカールを貸し切って、ルマンをシュミレートした高速耐久テストを行っている。
 そこで、どうせポールリカールでテストするのであれば、プライベートチームにも、ファクトリーチームと同じ、ルマンのサルテサーキットをシュミレートした高速耐久テストの機会を与えることとなった。

 そのため、24時間に渡って走行することも可能だが、ニューマシンが多いことから、24時間テストへの参加を申請したのは3台だけだった。
 エントリーリストと各車の走行時間は、下記に示す、LMSは発表したエントリーリストに掲載されているが、今年の目玉は、もちろんプジョー908クーペだろう。

http://www.lmes.net/2007/uk/essais/liste_engages.asp/

 プジョー908は、シェイクダウンを含めて、これまで2回ポールリカールを走っている。しかし、これまで走行したマシンは、ヘッドライトすら取り付けられていない、暫定的なボディを使用していた。開発に苦労しているのは伺えるが、今回、やっと、本番仕様と思われる、ヘッドライト付きのボディと共に走行することになるようだ。

Photo:Peugeot-Media
 サイドビューにも謎が多い。リアブレーキのクーリンングダクトとエンジンのエアインテークを一体としたインダクションボックスは、2年前のBKモータースポーツのクラージュ/マツダが変更を要求されたように、明らかに突出量が多き過ぎる。レギュレーションをクリアする言い訳が無いのであれば、BKモータースポーツのように、下にスティを設けることとなるかもしれない。

 同じく初公開となるのは、童夢S101.5、ローラB07-10(17)、ペスカロロS01、ザイテック07S/2だ。童夢とザイテックは、このテストがシェイクダウンとなる。

 ローラはジャドV10を搭載するシャロースレーシングシステムのマシンだけが間に合う。ジャドV10付きのローラB07は、-17と名付けられているが、V10搭載に併せて、リア周りをデザインし直したバージョンを-17と呼ぶようだ。

 シュロースレーシングシステムと共に、チェンバレンのB06-10も、B07-10用として開発された、新しいボディを装着して走行する。既にフェルナンデスのアキュラP2ローラに装着して、この新しいボディは走行しているが、10%少ないドラッグと8%大きなダウンフォースを発生すると、ローラは発表している。
 残念ながら、スイススピリットのローラ/アウディは、アウディV8搭載に伴って、様々な変更が加えられているらしく、今回のテストはパスした。
 AERと同じV8ターボであるため、組み合わせるのは容易と思っていたが、完全主義のアウディらしく、いろいろな部分をいじっているのだろう。

 ペスカロロは、既に、本家ペスカロロスポーツとカスタマーのロールセンター共にシェイクダウンテストを済ませているが、本格的な走行は今回が初めてとなる。

 アキュラは、既にクラージュLC75のボディを、ニック・ワースによって作り替えてしまったが、本家クラージュコンペティションは、昨年と同じボディを使用する。
 クラージュは、24時間テストを行う唯一のP1チームだ。

 一旦ペスカロロと仮契約したソルニエレーシングは、既報通りクラージュLC75を走らせる。昨年スイススピリットのレースメンテナンスを担当して、クラージュに懲りているハズのソルニエが、どうしてクラージュに戻ったのか興味深い。

 今年のスポーツカーレースを占う重要なテストとなることは間違いない。


3月6日
頑張れ板東正明    SUPER GTは無くならない

 SUPER GTが大変な状況に陥っている。これが他のカテゴリーであったら、誰も知らないまま、シーズン開幕を迎えることなく、姿を消してしまったことだろう。
 しかし、SUPER GTはたくさんのファンの支援を受けていた。もちろん、レーシングチームは、それらを無視することは出来なかった。

 そうして板東正明のGTエントラント協会(GTE)を中心としたGT再生派は動き出した。ほとんど総てのレーシングチームが、GTEとして結束して改革に乗り出した。
 もちろん、この動きを3つのメーカーも全面的に支援した。

 彼らが素晴らしいのは、問題を生じさせた者達への責任の追及を先送りして、前に進むことを選択したことだ。そのため、先日鈴鹿で無事公式テストも行われた。現在3月18日の開幕戦にむけて、彼らは全力で作業に取り組んでいる。

 新組織が正式に稼働して、問題の再発を防止するため、過去の責任が追及され、確固たる存在を確立するのは、もう少し先の話しとなるだろう。

 読者の方々は、問題の本質を知りたいと思います。しかし、現在、正常化にむけて、たくさんの方々が、全力で努力しています。ほとんど寝ていない方々も少なくありません。彼らがSUPER GT再生に目処をつけるまで、当方は、この問題について、一切掲載することはありません。
 今年の暮れ、過去の笑い話として、ストーリーを掲載出来ることを願っています。

鈴木英紀


3月4日
●6台のルマン優勝アウディが、一同に会して6月17日まで展示される

Photo:AUDI AG
 左から2006年のルマンでディーゼルエンジンカーとして史上初めて優勝したR10、真ん中が2005年に優勝したチャンピオンレーシングのR8、右が2004年に優勝した、ご存じチームゴウのR8。
 写真では見えないが、右側にも2000年から2002年のルマンで優勝した3台のR8が展示されている。

 1999年ルマンに登場したアウディは、翌2000年から圧倒的な強さを発揮して、あっと言う間にR8は三連勝を達成した。三連勝を機会として活動を休止して、アウディスポーツ自身はベントレーのルマンプロジェクトを手伝って、2003年に成功した。しかし、R8の強さが失われた訳ではなく、2004年からプライベートチームの走らせるR8によって、2004年にチームゴウ、2005年にチャンピオンが優勝した。

 2006年になると、アウディは90度V12ディーゼルターボエンジンを開発して、新しいR10に積んでルマンに挑戦した。そして、史上初めてディーゼルエンジンカーとしてルマンに君臨したのは、記憶に新しい。

 これらの6回のルマン優勝マシンは、ほとんどの場合、一旦ルマンのサルテサーキット入り口のルマン博物館で展示された後、彼方此方の様々なイベントに貸し出されている。そのため、これらの6台が一同に会する機会はなかった。

 このほど、インゴルシュタットのアウディ博物館において、これらの6台のルマン優勝マシンが、一つのブースにまとめて展示されることとなった。
 展示される期限は、2007年6月17日! そう、今年のルマンがフィニッシュする日まで、6台のルマンで優勝したアウディスポーツカーは展示される。

 2007年のルマンで、プジョーを破って、再びR10が優勝するのであれば、7台に増えた展示が、再び行われることになるのだろう。



3月1日
●2007年のJimGainerフェラーリ  フロントにもリアと同じ大径タイヤを装着

Photo:Sports-Car Racing

 昨年までSUPER GTで童夢製のフェラーリを2台走らせたJimGainerは、昨年工場が造り替えられて、様々な作業を効率良く進めることが可能となったのに併せて、独自にマシン開発に取り組んでいる。

 ベースとなったのは、昨年活躍したフェラーリ360モデナだ。このマシンは、童夢によって徹底的に風洞実験が行って開発されたが、フェラーリに適したエンジンがなかったため、360スタンダードの3.6リットルエンジンを、戸田レーシングが、レギュレーションの区切りである3.5リットルに縮小して、搭載位置を引き下げるため、エンジンの下半分を作り替えたものが搭載されていた。しかし、それ以上の開発は、プライベートチームの予算では難しかったことから、積極的な開発は諦めなければならなかった。
 不充分なドライバビリティと、燃費の悪さに苦しんだため、2005年後半戦で無限の4.5リットルV8を積んだことはご存じだろう。

 充分な風洞実験による高度な空力性能を活かして、タイヤやエンジン等を最新スペックとするだけで、素晴らしいポテンシャルを発揮することが見込まれていた。

 エンジンとして白羽の矢が立てられたのは、FIAGTやALMSでポルシェを蹴散らして活躍するフェラーリF430GTの4リットルV8だった。
 このエンジンは、360モデナとも同じF131系列で、F430の4.3リットルバージョンをベースとして、昨年フェラーリがレース用として4リットルで作り替えたエンジンだ。昨年F430GT搭載され、世界中のGTレースでポルシェを圧倒するポイントとなった。

 しかし、同じF131系列であっても、360モデナ用がスターターモーターがベルハウジングに取り付けられるのに対して、F430GT用でエンジン本体に取り付けられるため、同じように、エンジンの下半分を作り替えて、低い位置にマウントする場合、より低い位置にエンジンを搭載することが可能となる。しかし、そのためには、リア周りのフレームを作り替えなければならない。

 そこで、F430GT用エンジンの搭載は先送りとして、2段階で計画は進められることとなった。

 最初に現在の360モデナのシャシーの改良が行われた。昨年GT500クラスに登場したNSX-GTが、フロントにもリアと同じ大きなタイヤを履いたことはご存じだろう。JimGainerフェラーリも、リアと同じ直径710mm、幅280mmのタイヤを履くよう、フロント周りが大きく作り替えられた。写真で見ると、特に直径が大きくなったことから、フェンダーアーチが上に盛り上がって、フェンダー後方に行くに従って、下向きのフェンダーラインとなったことが良く判る。

Photo:Sports-Car Racing

 フロントに大きなタイヤを履くことから、タイヤ性能を引き出すため、前後の重量配分をフロントよりに仕立て直されている。
 この改良型360モデナによって2007年のSUPER GTに挑戦する。

 次のステップとして、F430GTのエンジンが組み合わせられる。
 エンジン本体は、現在戸田レーシングで開発中で、FIAやACOのGT2クラスと比べて、SUPER GTのGT300のリストリクターが小さいことから、F430GTと同じ4リットルとするのか? 逆にF430スタンダードの4.3リットルをベースとして、4.5リットルに拡大するのか?現在のところ決定してないようだ。

 また、F430GTは、GTレースカーとして、様々な部分、特にボディ形状に手が加えられているため、F430GTのボディ形状の方が有利と判断した場合、360モデナでなく、F430GTをベースとして、新たに作られる可能性もあるようだ。
 その場合、最終的に童夢で再び風洞実験を行うこととなるようだ。



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