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4月30日
●4月30日現在の2007年ルマンエントリーリスト

Illustration:ACO
2月27日にACOが今年のルマンのエントリーリストを公表した後、予想通り幾つかのチームが脱落したため、エントリーリストは変更されている。さすがにP1カテゴリーには変更はないが、P2では、ロールセンターがP1に集中するため、エントリーを諦めたことから、GT1クラスのPSIコルベットのエントリーが認められた。GT2クラスでは、ALMSでの熾烈な闘いに集中するため、ピーターセンとホワイトライトニングの連合軍がキャンセルした結果、同じフェラーリF430GT2を走らせるGTCが入り込んだ。
エントリーを認められたチームの中にも、シェイクダウンを行っていないチームも存在することから、まだ、変更される可能性も残されている。困ったことに、リザースリストに残されているのはGT2カーだけであるため、P1やP2チームが脱落しないことをACOは祈っていることろう。
また、2月27日に発表された時、それぞれのゼッケンは、暫定的に調整したものだったが、その後キチント各のチーム間での調整が行われた結果、幾つかの変更が行われている。
Le Mans Entry List *4/30現在
LMP1
1 AUDI SPORT NORTH AMERICA DEU AUDI
R10 5499T
2 AUDI SPORT NORTH AMERICA DEU AUDI R10 5499T
3 AUDI SPORT
TEAM JOEST DEU AUDI R10 5499T
5 SWISS SPIRIT CHE LOLA AUDI B07-10
3596T
7 TEAM PEUGEOT TOTAL FRA PEUGEOT 908 5500T
8 TEAM PEUGEOT
TOTAL FRA PEUGEOT 908 5500T
9 CREATION AUTOSPORTIF LTD GBR CREATION
JUDD CA07 5496A
10 ARENA INTERNATIONAL MOTORSPORT GBR ZYTEK 07S
3997A
12 COURAGE COMPETITION FRA COURAGE AER LC70 3596T
13 COURAGE
COMPETITION FRA COURAGE AER LC70 3596T
14 RACING FOR HOLLAND BV NLD
童夢JUDD S101.5 5496A
15 CHAROUZ RACING SYSTEM CZE LOLA JUDD B07-17
5496A
16 PESCAROLO SPORT FRA PESCAROLO JUDD 5496A
17 PESCAROLO SPORT
FRA PESCAROLO JUDD 5496A
18 ROLLCENTRE RACING GBR PESCAROLO JUDD
5496A
19 CHAMBERLAIN - SYNERGY MOTORSPORT GBR LOLA AER B06-10
3596T
LMP2
20 PIERRE BRUNEAU FRA PILBEAM
JUDD MP93 3397A
24 BINNIE MOTORSPORTS USA LOLA ZYTEK B05-40 3396A
25
RML GBR LOLA AER B05-40 1995T
28 TEAM BRUICHLADDICH RADICAL GBR RADICAL
AER SR9 1995T
29 T2M MOTORSPORT JPN 童夢MADER S101.5 3393A
31 NOEL DEL
BELLO FRA COURAGE - AER LC75 1995A
32 BARAZI EPSILON FRA ZYTEK 07S/2
3396A
33 BARAZI EPSILON FRA ZYTEK 07S/2 3396A
35 SAULNIER RACING ESP
COURAGE AER LC75 1995T
40 QUIFEL - ASM TEAM PRT LOLA AER B05-40
1995T
44 KRUSE MOTORSPORT DEU PESCAROLO JUDD 3395A
*22 ROLLCENTRE RACING GBR RADICAL JUDD
3395A *4/2out
GT1
006 A.M.R. LARBRE COMPETITION FRA
ASTON MARTIN DBR9 5993A
007 ASTON MARTIN RACING GBR ASTON MARTIN DBR9
5993A
008 A.M.R. LARBRE COMPETITION FRA ASTON MARTIN DBR9 5993A
009
ASTON MARTIN RACING GBR ASTON MARTIN DBR9 5993A
53 JLOC ISAO NORITAKE
JPN LAMBORGHINI MURCIELAGO 5990A
54 TEAM ORECA FRA SALEEN S7R
6998A
55 TEAM ORECA FRA SALEEN S7R 6998A
59 TEAM MODENA GBR ASTON
MARTIN DBR9 5993A
63 CORVETTE RACING USA CORVETTE C6.R 6993A
64
CORVETTE RACING USA CORVETTE C6.R 6993A
67 CONVERS MENX TEAM RUS
FERRARI 550 MARANELLO 5853A
*70 R1 PSI EXPERIENCE
BEL CORVETTE C6-R 6993A *4/2in
72 LUC ALPHAND AVENTURES FRA
CORVETTE C6.R 6993A
73 LUC ALPHAND AVENTURES FRA CORVETTE C5-R
6993A
100 ASTON MARTIN RACING BMS ITA ASTON MARTIN DBR9
5993A
GT2
71 SEIKEL MOTORSPORT DEU PORSCHE 911
GT3 RSR (997) 3795A
76 IMSA PERFORMANCE MATMUT FRA PORSCHE 911 GT3 RSR
(997) 3795A
78 AF CORSE ITA FERRARI F 430 GT 3996A
80 FLYING LIZARD
MOTORSPORT USA PORSCHE 911 GT3 RSR (997) 3795A
81 TEAM LNT GBR PANOZ
ESPERANTE 4600A
82 TEAM LNT GBR PANOZ ESPERANTE 4600A
*83 R2 GPC SPORT SRL ITA FERRARI F 430 GT
3996A *4/12in
85 SPYKER SQUADRON b.v. NLD SPYKER C8 SPYDER
3782A
86 SPYKER SQUADRON b.v. NLD SPYKER C8 SPYDER 3782A
87 SCUDERIA
ECOSSE GBR FERRARI F 430 GT 3996A
93 AUTORLANDO SPORT ITA PORSCHE 911
GT3 RSR (997) 3795A
97 RISI COMPETIZIONE USA FERRARI F 430 GT
3996A
99 RISI COMPETIZIONE USA FERRARI F 430 GT 3996A
*90 WHITE LIGHTNING RACING USA FERRARI F 430 GT
3996A *4/12out
Reserves
98 R1 ICE
POL RACING TEAM BEL FERRARI F 430 GT 3996A
77 R2 TEAM FELBERMAYR-PROTON
DEU PORSCHE 911 GT3 RSR (997) 3795A
92 R3 THIERRY PERRIER FRA PORSCHE
911 GT3 RSR (997) 3795A
84 R4 CHAD PENINSULA PANOZ GBR PANOZ ESPERANTE
4600A
86 R5 IMSA PERFORMANCE MATMUT FRA PORSCHE 911 GT3 RSR (997)
3795A
4月29日
●ポールリカール24時間テスト プジョー、アストンマーティン、アレーナザイテックが参加
 
Photo:Peugeot-Media
プジョースポールは、4月26日から28日にポールリカールで24時間テストを予定していた。この時期は、多くのチームが、集中テストを行う場所を求めているため、早い段階からミシュランが間に入って、他のチームに対して、合同テストが可能なことをアナウンスしていた。RfH童夢やスイススピリットアウディ等も当初参加を予定していた。しかし、RfH童夢はエンジンのローテーションが間に合わなかったため諦めて、スイススピリットアウディは、アウディのメンテナンスが間に合わないため、参加を諦めて25日にレデノンでテストを行った。結局26日から28日にポールリカールへやってきたのは、プジョースポール、アレーナザイテック、アストンマーティンレーシングだった。
アレーナは、遅れていたザイテック07S
P1カーのシェイクダウンテストを行った。今週LMS第2戦ヴァレンシアでデビューすることを考えると、駆け込みセーフと言うべきだろう。アレーナがポールリカールで行ったのは、本当のシェイクダウンテストで、終了後そのままヴァレンシアに出発した。
アストンマーティンレーシングは、プロドライブによるルマンチームが、ルマンを想定した24時間テストを行った。ジョニー・ハーバート、リカルド・リデル、ダレン・ターナー、デビッド・ブラバム、キャスパー・エルガド(元デンブラエビス)が乗り組んで、耐久テストが行われた。
エンデュランスインフォのクロード・フーボルトからの連絡によると、アストンマーティンレーシングは、ドライバーのコミュニケーションを含めた、純粋な24時間テストを行い、マシンの改良についてのテストは、何も行わなかったと言う。
プジョーにとって3回目の耐久テストだが、3月末のテストと同じように、テスト専用と考えられる908の3号車を持ち込んできた。これまでと違って、プジョースポールは初めて本格的な耐久テストを行っている。そして、15時間!の連続走行を行ったことが確認されている。
しかし、その後、ピットのシャッターが閉められて、長い間908は姿を現さなかった。次に908が姿を現すまで、何処を修理して、何を交換したのかは不明だが、非公式ながら、プジョースポールは、エンジンの何かが壊れたことを認めている。
既に30時間テストを行っているアウディには適わないものの、プジョースポールが、大きな進歩を遂げていることは間違いないだろう。
4月29日
●アストンマーティンのリストリクターが大きくなる

Photo:FIAGT/DPPI
今年ACOに合わせるカタチで、FIAGTでもリストリクターのサイズの見直しが行われ、GT1とGT2の総てのマシンが、ほぼ1段階小さいリストリクターを装着することとなった。排気量6リットルのNAエンジンを搭載するアストンマーティンDBR9は、1,100kgから1,049kgの車重を選択した場合、それまで31.2mm×2だったリストリクターは30.4mm×2となった。
このレギュレーションが施行された際、ステファン・ラテルは、性能調整を行う意向があることを明かとしていた。既に2004年から、本来参加できないハズのマセラッティMC12を走らせるため、ラテルは性能調整を行っていた。しかし、2005年と2006年にFIAGTチャンピオンを獲得したのは、ヴィータフォンの走らせたマセラッティMC12だった。そのため、性能調整は当然行われるべきと思われていた。
当初マセラッッティMC12の車重やリストリクターの大きさが見直されると思われていたが、ALMSやLMSを見ても判るように、コルベットやサリーンが積む2バルブエンジンに対するリストリクターが大き過ぎるとの意見が多数寄せられたことから、それ以外のGT1カーの方を変更することとなった。
それ以外のGT1カーは、アストンマーティンDBR9、CAREフェラーリ550GTS、ランボルギーニムリシエラゴが存在しているが、CAREフェラーリ550GTSを走らせていたチームの多くはアストンマーティンDBR9に買い換えている他、開幕戦ツーハイでランボルギーニは優勝していたことから、取り敢えずアストンマーティンDBR9のリストリクターだけが見直されることとなった。今週末シルバーストーンでFIAGT第2戦として行われる、伝統のRACツーリストトロフィーから、参加する5台のアストンマーティンDBR9は、昨年と同じ31.2mm×2のリストリクターの使用を許されると考えられている。
しかし、新しいレギュレーションは正式発表された訳ではない。先週エストリルでピレリがテストした際、BMSスクーデリアイタリアが、口を滑らせたため、明かとなってしまった。
既に、BMSスクーデリアイタリアがエストリルに持ち込んだ2台のアストンマーティンDBR9には、31.2mm×2のリストリクターが装着されていた。
水曜日にRACツーリストトロフィーのイベントが、ロンドンのバッキンガム宮殿で行われる前、あるいは、その際、新しいレギュレーションは発表され、木曜日の車検で確認されることとなるだろう。
4月27日
●KUMHOの挑戦

Photo:ALMS
昨年まで、控えめにALMSのP2カテゴリーにタイヤを供給していたクンホタイヤは、同じP2カテゴリーながら、今年インタースポーツとBKモータースポーツと契約して、ステップアップを目論んだ。
最初の計画では、インタースポーツは、ローラB05-40/AERを、BKモータースポーツはローラB07/40/マツダをP2カテゴリーで走らせる予定だった。
ところが、2007年のALMSのP2カテゴリーは、アキュラが強力にバックアップする3つのレーシングチームが登場している。しかも、ポルシェは強力なRSスパイダーを登場させて、それを、事実上のセミワークスチームであるペンスキーと、プライベートチームながら強力なダイソンが走らせる。
そのため、アキュラとポルシェの間で、熾烈な闘いが繰り広げられることは明かだった。
他のP2カテゴリーのレーシングチームは、辛い闘いを強いられることとなった。
BKモータースポーツは、北米マツダのサポートを受けている。北米マツダは、ロータリーに代えて、新たにAERと共に4気筒ターボエンジンを開発したばかりで、やっとスタートラインに着いた状態だった。彼らは、辛い闘いを強いられたとしても、P2カテゴリーを離れるつもりはなかった。
完全なプライベートチームであるインタースポーツには、そのような柵はなかった。1月のセブリングテストの際、IMSAの指導によって、(IMSAがプライベートチームに与える予定だった)1段階大きなリストリクターを装着してインタースポーツは参加した。しかし、それでも、ポルシェやアキュラに対抗することは、完全に不可能だった。そこでインタースポーツは、アウディのワークスチームを除くと、弱々しいプライベートチームが居るだけのP1カテゴリー転向することを決心した。
そうして、売り込んでいたクリエイションから、大急ぎでCA-06Hハイブリッドカーを買い入れ、セブリングのスターティンググリッドに並べることとなった。
しかし、クンホはP2用の幅14インチのタイヤしかなかったため、そこで、セブリングでインタースポーツのクリエイションP1カーが履いたタイヤはP2用タイヤだった。クンホは、慌てて幅16インチのP1タイヤをStピータースバーグに持ち込んだ。しかし、誰が考えても判るだろうが、短時間にクンホに出来ることは、幅が2インチ広いタイヤを作り上げたことだけだった。そのため、インタースポーツのクリエイションP1カーは、プロトタイプクラスの最後尾を走らなければならなかった。
レーシングチームの事情に振り回されたクンホは、大きな迷惑だったかもしれない。しかし、彼らは、既に2種類の構造のタイヤを作り上げており、先週行われた第4戦ヒューストンには、新しいサイドウォールと新しいコンパウンドのタイヤを持ち込んでいる。

Photo:ALMS
P2に留まったBKモータースポーツは、最初AER製の4気筒ターボエンジンの開発を優先しなければならなかったが、第3戦ロングビーチでは、大幅に速さを増して、電気系のトラブルがなければ、アキュラとポルシェに割って入ることも不可能ではなかった。
これまで連戦が続いたため、テストを行うことが出来なかった。しかし、第5戦ソルトレイクシティまで、4週間あることから、クンホは、5月3日ミッドオハイオで集中テストを行うこととなった。
クンホのマネージャーであるルディ・コンソレーションによると、「インタースポーツとBKモータースポーツは、それぞれ、違う方向の開発を要求している。そのため、我々はミッドオハイオに6〜8種類の違う構造とコンパウンドのタイヤを持ち込む予定だ。もちろん、基本的な開発だけでなく、ソルテレイクシティで使うタイヤの選定も行う予定」と明かにした。
インタースポーツのクリント・フィールドは、「より柔らかいコンパウンドを我々は求めている。開発が始まったばかりで、クンホは日々進歩しているため、我々が速さを発揮する日は近い」と語っている。
昨年限りでピレリが撤退したため、ALMSでタイヤを供給しているタイヤメーカーはミシュラン、ヨコハマ、そしてクンホだけとなってしまった。クンホのポテンシャルが向上することは、パノスやIMSAだけでなく、ライバルメーカーにとっても、歓迎すべき出来事だろう。
4月25日
●Citation GT1
Cupに6台がエントリー

Photo:FIAGT/DPPI
中国のツーハイで行われたFIAGT開幕戦では、Citation GT1
Cupが設けられなかったことから、JMBが走らせた2台のマセラッティMC12は、苦戦することとなった。写真はモンツァで行われたテストディの時のもので、プロドライバーが走らせるGT2クラスのポルシェ997GT3RSRの激しい攻撃を受けている。
来週行われるFIAGT第2戦シルバーストーンでは、FIAGT3CupやGT4Cupと共に、今年からアマチュア向けのカテゴリーとして設けられたCitation
Cupも開催される。
少々Citation
Cupについておさらいすると、FIAGTと言っても、エントリーの少なくない割合で、アマチュアドライバーが乗り組んでいる。裕福なアマチュアドライバーが持ち込む資金によって運営されているレーシングチームも少なくないだろう。ところが、これらのアマチュアドライバー達は、プロドライバー達と競い合って勝てる訳ではない。そこで、これらの裕福なアマチュアドライバー達を対象として構想されたカテゴリーがCitation
Cupだった。
同時にアストンマーティンDBR9やコルベットC6Rの登場によって、これまで中心だったCAREフェラーリ550GTSやフェラーリ575M、コルベットC5R等がたくさん余るようになったことから、これらを活用する方法が求められていたことから、Citation
CupはGT1カーで行われることとなった。
*2月6日Newsを参照して下さい
最初ステファン・ラテルは、ほんの少し古くなったGT1カーのカテゴリーとしてCitation GT1
Cupを構想したが、結局アマチュアドライバーが乗り組むことを条件として、最新のGT1カーの参加も認めた。そのため、JMBレーシングは2台のマセラッティMC12での参加を申請した。
ライリー&スコットで活躍したソリューションFは、CAREフェラーリ550GTSを走らせる。スイスのカッセルレーシングは、フェラーリ575Mでの参加を決心した。
ベルギーのチームSRTはコルベットC5Rでの参加を登録した。そしてフランスのレッドレーシンングは、クライスラーヴァイパーGTS-Rを走らせる。
取り敢えず、これらの6台のGT1カーがシルバーストーンにやって来る。
15年前パトリック・ペーターとユルゲン・バースと共にBPRシリーズを推進したステファン・ラテルにとって、当時パトリック・ペーターが構想した通りのGTレースがCitation
GT1 Cupと言えるだろう。
4月25日
●Lola/Audiシェイクダウン 2007年のダークホースか?
 
Photo:John
Brooks
昨年ダイソンが走らせたB06-10と似ているが、詳しく観察すると、サイドボディ後方のエアアウトレットの形状がまったく違うことに気づく。ここら辺にアウディが関わっていることは間違いないだろう。
22日シルバーストーンショートコース(通称ストーサーキット)で、今年スイススピリットが走らせるローラB07-10/アウディのシェイクダウンテストが行われた。マルセル・ファスラーのドライブによって、1度のトラブルもなく75周を周回した。
スイススピリットのローラ/アウディは、数年前までポルシェ962Cや993GT2を走らせていたフレッド・スタドラーが、レースマネージメントを担当して、トラックエンジニアとしてヤーン・カザボーン、もちろん、(B05シリーズをデザインした)ローラのジュリアン・ソールもエンジニアリングを担当する。つまり、ローラにとっても、今年最も大きな期待のプロジェクトと考えられている。
既に掲載したように、このプロジェクトは、アウディスポーツが密接に関わっている。R8と同じ3.6リットルV8ターボエンジンの搭載について、エンジンのフィッティングだけでなく、冷熱関係も含めて、アウディスポーツが関わっている。アウディスポーツにおいて、トーマス・マーダーがローラプロジェクトを担当しており、ボッシュのエンジニアと共に、シルバーストーンにも姿を見せている。
当初、先週モンツァで開幕したLMS全戦への参加を目論んでいたが、モンツァをパスした理由も、確実に走らせることを目指したことにあるようだ。現在南フランスのレデノン(?)で2日間にわたってテストを行っており、速さを求めた、本格的なテストが行われているのだろう。
近々、ジョン・ブルックスからの詳細なレポートと写真を掲載する予定。
4月21日
●ALMS Rd4 Houston Grand Prix Qualifying
report
ポールポジションはデビッド・ブラバムのハイクロフトアキュラ
Photo:ALMS
先週のロングビーチに続いて、ALMSは3レース続けてストリートサーキットでレースが行われる。しかも、カリフォルニアから東に3,000km離れたテキサスのヒューストンにALMSはやって来た。しかし、ロングビーチと違って、ヒューストンのストリートサーキットは、極端にスピードを落とさなければ、アウディのP1がクリア出来ないタイトコーナーは存在しない。そのため、150kg軽いP2に有利であることは変わらないものの、アウディにもチャンスがあるレースと考えられている。
Stピータースバーグやロングビーチ同様、公道を使うことから、事前にテストが行えないだけでなく、予選前、たった1度だけ行われるフリープラクティスでセッティングをまとめなければならない。
老練なアウディスポーツのエンジニアの努力によって、アラン・マクニッシュは、巧妙にNo.1
AUDI
R10TDIのセッティングをまとめ上げた。しかし、狭いストリートサーキット故、不慮のアクシデントが予想されることから、予選が開始されると、真っ先にコースに飛び出していった。
マクニッシュの予想は的中した。予選開始早々、ブッチ・ライツィンガーの操るNo.16ダイソンポルシェがターン3でスピンして、コースを半分塞いでしまった。幸い、ダイソンポルシェは直ぐに立ち直って復帰することが出来た。そのため、タイムアタックを継続したマクニッシュは、その直後1分3秒156を叩き出して、最初のリーダーとなった。
しばらく、誰もマクニッシュを上回ることは出来なかった。有利と思われるP2カー達は、ライアン・ブリスコーのNo.6ペンスキーポルシェがマクニッシュを追い上げていた。そして、マクニッシュを上回る1分2秒307を記録する。ところが、その直後マクニッシュは1分1秒895を叩き出して応戦した。
マクニッシュは最後のアタックで1分1秒830までタイムを縮めた。
ブリスコーはタイムアタックを終了して、代わってロマ・デュマのNo.7ペンスキーポルシェがマクニッシュに挑戦したが、1分1秒876デマクニッシュには及ばない。終了時間が近づいて、誰もがマクニッシュのポールポジションを確信した時、伏兵が現れて、ポールポジションを奪い取った。
3台のアキュラ勢の中にあって、今年初めてHPDと共に仕事を行うハイクロフトは、少々分が悪いと思われてきたが、スポーツカーレースのベテランであるデビッド・ブラバムは、最後のアタックで1分1秒824を叩き出して、ポールポジションを獲得した。ブラバムにとっては7回目、アキュラにとっては2周連続のポールポジションだった。
しかし、トップ5は0.5秒以内で、明日行われる決勝レースは熾烈な闘いが予想される。
GT2クラスは、ピーターセンとホワイトライトニングの連合軍とジェゼッペ・リシーによるフェラーリF430GT2同士の闘いが繰り広げられた。そして、ミカ・サロのリシーコンペティションフェラーリが、ディレク・ミューラーのピーターセン/ホワイトライトニングフェラーリに競り勝った。
1 P2@No.9 Highcroft David Brabham/Stefan Johansson/Duncan
Dayton Acura/ARX-01a 1:01.824
2 P1@No.1 Audi
Sport North America Allan McNish/Rinaldo Capello Audi AG/R10/TDI
1:01.830
3 P2 No.7 Penske Romain Dumas/Timo Bernhard Porsche RS Spyder
1:01.876, 97.90
4 P2 No.6 Penske Ryan Briscoe/Sascha Maassen Porsche RS
Spyder 1:01.987, 97.73
5 P2 No.26 AGR Bryan Herta/Dario Franchitti
Acura/ARX-01a 1:02.331
6 P1 No.2 Audi Sport North America Marco
Werner/Emanuele Pirro Audi AG/R10/TDI 1:02.541
7 P2 No.15 Fernandez
Luis Diaz/Adrian Fernandez Lola/B06-43/Acura 1:02.935
8 P2 No.20 Dyson
Guy Smith/ Chris Dyson Porsche RS Spyder 1:03.102
9 P2 No.16 Dyson
Butch Leitzinger/Andy Wallace Porsche RS Spyder 1:03.566
10 P2 No.8 BK
Motorsport Jamie Bach/Ben Devlin Lola/B07-40/Mazda 1:03.828
11 P1 No.37
Intersport Clint Field/Richard Berry/Jon Field
Creation/CA06H/Judd 1:05.481
12 GT1@No.4
Corvette Racing Olivier Beretta/Oliver Gavin Corvette C6.R 1:06.963
13
GT1 No.3 Corvette Racing Johnny O`Connell/Jan Magnussen Corvette
C6.R 1:07.143
14 GT2@No.62 Risi Competizione
Jaime Melo/Mika Salo Ferrari F430GT2 1:09.419
15 GT2 No.31
Petersen/WhightLightning Jarek Janis/Dirk Meuller Ferrari
F430GT2 1:09.810
16 GT2 No.45 Flying Lizard Johannes van Overbeek/Jorg
Bergmeister Porsche997GT3RSR 1:09.954
17 GT2 No.44 Flying Lizard Darren
Law/Seth Neiman Porsche 997GT3RSR 1:10.375
18 GT2 No.71 Tafel Wolf
Henzler/Robin Liddell Porsche 997GT3RSR 1:10.657
19 GT2 No.18 Rahal
Letterman Ralf Kelleners/Tom Milner Porsche997GT3RSR 1:10.984
20 GT2
No.21 Panoz Team PTG Joey Hand/Bill Auberlen Panoz Esperante
GTLM 1:11.349
21 GT2 No.22 Panoz Team PTG Ross Smith/Scott
Maxwell/Bryan Sellers Panoz Esperante GTLM 1:11.993
22 GT2 No.61
Petersen/WhightLightning Nic Jonsson/Tracy Krohn Ferrari
F430GT2 1:12.543
23 GT2 No.54 Team Trans Sport Tim Pappas/Terry
Borcheller Porsche997GT3RSR No Time
24 GT2 No.73 Tafel Dominik
Farnbacher/Jim Tafel Porsche997GT3RSR No Time
4月21日
●Lola B08
Coupeが10月に登場

Illustration:Lola Cars
新しいプロトタイプカーのレギュレーションに合わせて、2005年ローラはB05-40
P2カーを送り出した。2006年になると、B05-40をベースとしてB06-10
P1カーも登場させている。これらのローラプロトタイプスポーツカーは、2007年最初のマイナーチェンジを行って、共にB07と名付けられた。現在では、それぞれ搭載するエンジンに合わせたボディワークによって、幾つかのバリエイションも存在する。
元々ローラは、“屋根付き”でP1バージョンを開発する計画だった。しかし、その頃のレギュレーションは、“屋根付き”でも“屋根無し”でも、まったく同じリストリクターだったことから、ローラスポーツカーを買って走らせるレーシングチームは“屋根無し”を望んだため、P2カーだったB05-40をベースとして“屋根無し”でP1バージョンのB06-10は開発されることとなった。
しかし、2005年末エアコンのレギュレーションが導入され、その後P1カーは“屋根付き”が義務つけられることとなったため、ローラは“屋根付き”のP1カーの開発をスタートした。
既にB05-40系スポーツカーの様々な弱点が指摘され、改良が進んでいることもあって、ローラは、完全に白紙の状態から、新しい“屋根付き”のP1カーをデザインすることとなった。
6月に50%スケールモデルによる風洞実験をスタートして、10月にはシェイクダウンを予定している。
ローラらしく、様々なエンジンの搭載を前提として開発されるようだが、どうやら、最初に完成するシャシーは、アウディのV8ターボが組み合わせられるようだ。当然ながら、納品先の最有力候補はスイススピリットと思われるが、現在のところ、公表することは出来ないそうだ。
イラストは未完成に終わったB710クーペ(B07-10)のもの。この頃のローラは、2週間後に登場するクリエイションがそうであるように、モノコックを交換するだけで、“屋根無し”と“屋根付き”の2つのクルマを実現しようとしたことが良くわかる。
4月20日
●FIA
GT3Cup最終テスト

Photo:FIAGT3/DPPI
2週間後、いよいよ2007年のFIAGT3Cupがシルバーストーンで開幕する。これらのレースはハンデキャップカテゴリーであるため、事前に慎重にテストを行ってパフォーマンスを見極めて、各車に応じたハンデキャップを設けることで、拮抗したレースを実現している。2007年のパフォーマンスバランスを見極める最後のテストが、4月17日にアドリアで、4月18日と19日にディジョンで行われた。
アドリアに登場したのは、モーガンAERO8とフォードGTだった。FIAGTのパフォーマンステストドライバーを務めるクリストフ・ブシェーは、それで1分17秒951と1分17秒997のラップタイムを記録した。既にパフォーマンスバランスが施されていることもあって、非常に拮抗した速さを実現している。

Photo:FIAGT3/DPPI
続いて行われたディジョンテストへは、ほとんどのマシンが登場した。新しいフォードGT、フォードマスタングFR500GTやジャガーXKRGT3、リバーサイドコルベットZ06RGT3、モーガンAERO8等のパフォーマンスバランスを見極める最後のチャンスだった。
しかし、基本となるアストンマーティンDBRS9が早々とクラッシュしてしまい、ボーダーラインを失ってしまっただけでなく、リバーサイドコルベットZ06RGT3とジャガーXKRGT3は、エンジンが不調だった。モーガンAERO8は、初めてジャック・ラフィーがドライブ中、エンジンブローしてしまった。

Photo:FIAGT3/DPPI
それでもクリストフ・ブシェーは、数多くの判定を行った。
昨年ハンデは大き過ぎた反省から、フェラーリF430のハンデが見直されることが決定した。ダッジバイパーには、新たにハンデが追加される見込みだ。
残念だったのは、モーガンAERO8とジャガーXKRGT3について、クリストフ・ブシェーが最終判断することが出来なかったことだった。これらについては、再度判定を行うこととなるようだ。
これらのハンデについては、エントリーリストと共に公表されることとなるだろう。
4月15日
●LMS Rd1 Monza
Qualifying プジョーが初めて700馬力を披露した!

Photo:Sports-Car
Racing
いよいよ2007年のLMS開幕戦を迎えた。2007年のLMSには50台ものスポーツカーがエントリーしているため、ピットの数が足りなくなることが予想されていた。しかし、マシンの完成が遅れているT2M童夢やリスターはエントリーを取り消して、ニュースが途絶えたままのクリエイションは、もちろん、モンツァには姿を見せなかった。リスターのエントリーはルマン終了後となるらしい。
T2M童夢やクリエイションだけでなく、スイススピリットのローラ/アウディとアレーナのP1ザイテックも直前にエントリーを取り消した。彼らが使う予定だったピットは、前座のフォーミュラルノーの一部のチームに割り当てられたが、パドックの混雑が緩和された訳ではない。
これらのエントリー取り消し組の中で、スイススピリットのローラ/アウディは、来週シルバーストーンでシェイクダウンする予定だ。サイテックは2週間後となるらしい。消息不明だったクリエイションは、大幅に遅れたものの、4月中の完成を目指してプロジェクトは継続しているようだ。
彼らは、5月4日にバレンシアで行われる第2戦で登場することとなるだろう。
モンツァの目玉が2台のプジョー908であることは明かだろう。プジョーは2週間前のポールリカールテストの後、ノーズ部分をモデファイしてモンツァにやって来た。フロントフェンダーアーチ内側に張り付いて設けられていたブレーキ冷却用のダクトが、大きく削ぎ落とされて、ダクトと言うより空気取り入れ口に過ぎなくなっている。もしかしたら、ブレーキにきついスパ等では、再び大きなブレーキ冷却ダクトが使われるのかもしれないが、取り敢えず、オーバークオリティと判断したのだろう。
木曜日に行われた車検の際、プジョーは、高い位置に設けられたフェンダーミラーのスティに対してクレームがついたらしい。結果的に車検をクリアしたが、フェンダーミラーや、そのスティは、空力的効果を持たないことが、レギュレーションブックには記載されている。素人目にも、高い位置に設けられたフェンダーミラーの長いスティが、何も空力的効果を持たないとは考え難い。

Photo:Sports-Car
Racing
ポールリカールで走った童夢S101.5は、どうやら暫定モデルだったようだ。予定通り、前方の開口部が大きくなった、新しいデザインのサイドポンツーンが取り付けられ、リア周りの軽量化を目指して、センターマウントのリアウイングを採用した他、リアカウル上面に排出されるエキゾーストを持つ。
開幕戦がモンツァでなかったら、そのままだったかもしれない。しかし、住宅地に隣接して、しかも公園の中にあるモンツァで行われることから、慎重に音量を計測していたACOから、音量制限スレスレであるとのクレームがついてしまった。そこで、金曜の夜になって、急遽従来と同じ後方排気に戻した。
ペスカロロは2号車が完成して、シェイクダウンしただけでモンツァにやって来た。ペスカロロスポーツ自身が使うS01は、2台共完全な07スペックで、新しいXトラックのトランスミッションとKYB製のEPS電動パワーステアリングを備えている。

Photo:Sports-Car
Racing
ポールリカールで最も大きな驚きだったシュロースローラは、どうやら、ロールフープ内のリストリクターを正式に認めさせることに成功したようだ。19才のヤン・シュロースと共にステファン・モカ(*モックでなくモカが正しい読み方)が、素晴らしい速さを発揮することが予想されている。
金曜日、昼に行われた最初のフリープラクティスで、トップタイムを記録したのは、ステファン・モカが操るシュロースローラだった。2台のプジョーは、No.7が、ピットでタービントラブルから漏れたオイルに火がついて、派手に黒煙を上げることとなった。
期待されたRfH童夢S101.5は、エンジントラブルによって、セッション後半ピットに張り付いた。今日の朝行われた3回目のフリープラクティスで、童夢S101.5は、やっと速さを発揮した。しかし、開発スケジュールに遅れが出ているようで、本格的なセッティングを行う余裕はないようだ。
ペスカロロ勢は、ポールリカールで好タイムを記録したロールセンターが後退して、ペスカロロスポーツが上位に顔を出している。しかし、ペスカロロは、未だやり残したことがたくさんあるようで、様々なセッティングに追われることとなった。
金曜日、夕方に行われた2回目のフリープラクティスで、プジョーは辛うじてトップタイムを記録した。しかし、ポールリカールと同じように、プジョーはストレートスピードと高速コーナーで遅いことから、とても700馬力もあるとは思えない状況となっている。
そうして、2007年最初の予選が始まった。次々とコースインする中、プジョーはピットから出ようとはしなかった。開始7分、やっとプジョーがコースインした。灯油のような強い揮発油の臭いをまき散らしながら、2台のプジョー908クーペは、タイムアタックを開始した。
2台のプジョーは、それまでとは全く違って、速いストレートスピードを発揮した。そして、ニコラス・ミナシアンは、総てのライバル達を1.5秒以上引き離す1分34秒503を叩き出した。
プジョー打倒に燃えて、エンジニアのフランク・コパックと慎重に作戦を練って予選に臨んだステファン・モカは、2回タイムアタックしただけで、ピットに戻ってきた。
ペスカロロと童夢は最後までアタックを続けた。しかし、彼らは、開発が遅れていることから、少しでもデータを求めたため、走り続けたのかもしれない。
ポールリカールでエンジンが壊れたように、どうやら、プジョーは、未だ開発段階から脱していないようで、700馬力を常に発揮することは出来ないのかもしれない。そのため、連続走行の際ストレートスピードが遅くなってしまうのだろうか?しかし、700馬力を発揮出来るようになれば、圧倒的な速さを発揮出来ることを証明出来たことだろう。
P2クラスは、ASMローラとバラジ-イプシロンのザイテックが、P1カーを蹴散らす勢いでポールポジション争いを行った。そして、1分39秒271を記録したASMローラがトップタイムを叩き出した。
GT1クラスは、予想通りORECAサリーンがアストンマーティン勢を打ち破った。
GT2クラスは、1分50秒台で激しい争いが繰り広げられたが、Imsaパフォーマンスの997GT3RSRが、GPCフェラーリを破ってポールポジションを奪取した。
1 P1 No.7 Team Peugeot
Total Peugeot908HDI FAP 1分34秒503
2 P1 No.8 Team Peugeot
Total Peugeot908HDI FAP 1分34秒680
3 P1 No.15 Charouz racing system Lola
B07-17/Judd 1分36秒187
4 P1 No.16 Pescarolo Sport Pescarolo
S01/Judd 1分37秒349
5 P1 No.12 Courage Competition Courage
LC70/AER 1分37秒650
6 P1 No.13 Courage Competition Courage
LC70/AER 1分37秒834
7 P1 No.14 Racing for
Holland 童夢S101.5/Judd 1分37秒986
8 P1 No.17 Pescarolo Sport Pescarolo
S01/Judd 1分38秒469
9 P1 No.19 Chamberlain synergy Lola
B06-10/AER 1分39秒216
10 P2 No.40 ASM Lola
B05-40/AER 1分39秒271
*******
20 GT1 No.55 ORECA Saleen S7R
1分45秒443
*******
28 GT2 No.76 Imsa Performance
Porsche997GT3RSR 1分50秒381
4月14日
●2007 ALMS Rd3
Long Beach Qualifying

Photo:ALMS

Photo:AUDI AG
フロリダ半島での2連戦を終了したALMSは、アメリカ大陸を横断して南カリフォルニアへやって来た。ロングビーチのストリートコースでは1980年代からF1GPが開催され、その後IMSAのシリーズの1戦として人気のイベントだった。エンターテイメントとしてALMSを振興させることを目論んだスコット・アタートンによって、Stピータースバーグ等と共に、新制ALMSのポイントとなるイベントだ。
Stピータースバーグと同じように、アキュラやポルシェのP2カーより150kg重い925kgの車重のアウディにとっては、非常に辛いレースが予想されている。Stピータースバーグで活躍したアラン・マクニッシュに代わって、No.1
AUDI
R10はリナンド・カペロがタイムアタックを担当した。重い車重だけでなく、3m近いロングホイールベースのR10にとって、曲がることが難しいタイトコーナーが連続するため、果敢にアタックを行ったカペロは、R10に4位グリッドを与えるのが精一杯だった。
アウディがこのような状況であることから、もちろん、ポールポジション争いはアキュラのポルシェのP2カーによって行われた。最初2台のペンスキーポルシェがタイムボードの上位を占め続けた。それをダリオ・フランキティのAGRアキュラが追いかけた。フランキティの集中力は素晴らしく、4回目のアタックでライアン・ブリスコーのペンスキーポルシェのタイムを0.306秒上回る1分11秒838を叩き出してポールポジションを奪取した。
Stピータースバーグでピータセン/ホワイトライトニングのフェラーリがクラッシュして、エースのトーマス・エンゲが入院したため、GT2クラスは、ジョゼッペ・リシーのフェラーリF430GT2の独壇場となった。ミカ・サロは、フライング・ラザードの2台のポルシェ相手に0.293秒差でポールポジションを獲得した。これまでと違って、GT2クラスはトップ8台が1秒以内にひしめき合う激戦区となっている。
1. Bryan Herta, Dario Franchitti,
AGR Acura/ARX-01a (P2), 1:11.838, 98.64
2. Ryan Briscoe, Sascha
Maassen, Penske Porsche RS Spyder (P2), 1:12.144, 98.22
3. Romain
Dumas, Timo Bernhard,Penske Porsche RS Spyder (P2), 1:12.247, 98.08
4.
Allan McNish, Rinaldo Capello, Audi Sport North America Audi AG/R10/TDI
(P1), 1:12.713, 97.45
5. David Brabham, Stefan Johansson, Duncan
Dayton, Highcroft Acura/ARX-01a (P2), 1:12.844, 97.28
6. Marco Werner,
Emanuele Pirro, Audi Sport North America Audi AG/R10/TDI (P1), 1:12.911,
97.19
7. Luis Diaz, Adrian Fernandez, Fernandez Lola/B06-43/Acura
(P2), 1:13.148, 96.88
8. Butch Leitzinger, Andy Wallace, Dyson Porsche
RS Spyder (P2), 1:13.417, 96.52
9. Guy Smith, Chris Dyson,
Dyson Porsche RS Spyder (P2), 1:14.006, 95.75
10. Michael Lewis, Chris
McMurry, Autocon Lola/EX257 AER (P1), 1:17.158, 91.84
11. Olivier
Beretta, Oliver Gavin, Corvette Racing Corvette C6.R (GT1), 1:18.145,
90.68
12. Clint Field, Richard Berry, Jon Field,
Intersport Creation/CA06H/Judd (P1), 1:18.337, 90.46
13. Johnny
O`Connell, Jan Magnussen, Corvette Racing Corvette C6.R (GT1), 1:18.364,
90.43
14. Jaime Melo, Mika Salo, Risi Competizione Ferrari 430GT
Berlinetta (GT2), 1:20.916, 87.58
15. Darren Law, Patrick Long, Flying
Lizard Porsche 911 GT3 RSR (GT2), 1:21.209, 87.26
16. Johannes van
Overbeek, Jorg Bergmeister, Flying Lizard Porsche 911 GT3 RSR (GT2),
1:21.239, 87.23
17. Tim Bergmeister, Dirk Meuller,
Petersen/WhightLightning Ferrari 430GT (GT2), 1:21.392, 87.06
18. Wolf
Henzler, Robin Liddell, Tafel Porsche 911 GT3 RSR (GT2), 1:21.563,
86.88
19. Nic Jonsson, Anthony Lazzaro,
Petersen/WhightLightning Ferrari 430GT Berlinetta (GT2), 1:21.620,
86.82
20. Ralf Kelleners, Tom Milner, Rahal Letterman Porsche 911 GT3
RSR (GT2), 1:21.749, 86.68
21. Dominik Farnbacher, Jim Tafel,
Tafel Porsche 911 GT3 RSR (GT2), 1:21.804, 86.62
22. Joey Hand, Bill
Auberlen, Panoz Team PTG Panoz Esperante GTLM (GT2), 1:22.083,
86.33
23. Ross Smith, Scott Maxwell, Bryan Sellers, Panoz Team
PTG Panoz Esperante GTLM (GT2), 1:22.620, 85.77
24. Klaus Graf, Greg
Pickett, Lola B06/10 AER (P1), 1:25.014, 83.35
25. Tim Pappas, Terry
Borcheller, Team Trans Sport Porsche 911 GT3 RSR (GT2), 1:25.211,
83.16
26. Jamie Bach, Ben Devlin, BK
Motorsport Lola/B07-40/Mazda (P2), No Time
4月10日
●アウディが30時間テストを実施

Photo:AUDI AG
10日前Stピータースバーグで衝撃的な勝利を飾ったアウディは、ロングビーチへ行く前に、4月6日〜7日
ポールリカールで今年最初の耐久テストを行った。今回のテストは、2007年バージョンR10による最初の耐久テストであるだけでなく、新らたにR10に乗り組むマティアス・エクストレム、ルーカス・ロール、アレクサンダー・プレマト、マイク・ロッケンフェラーにとって、最初の本格的なテストとなった。
この4人は、今年アウディA4によってDTMを闘う。4月22日ホッケンハイムでDTMへデビューする直前に行われた大仕事だった。元々今回のテストは2日間にわたって30時間の予定で行われた。
詳しいテストの内容は伝わってきていないが、アウディスポーツは、深刻なトラブル無しで24時間を走りきって、さらに残りの6時間で1,400kmを走破したことを明かにしている。
どれくらいのラップタイムで走行したのか不明だが、6時間で1,400kmというのは、鈴鹿1,000kmがだいたい5時間30分であることを考えると、24時間を走りきった後であっても、アウディが相当速いペースでR10を走らせていたことが想像できる。
4月3日
●2007 JLMC
SUGO公式合同テスト 4リットルV8を積む無限クラージュ好走 フェラーリvsポルシェ
 
Photo:Sports-Car Racing
昨年SUGOでJLMCの公式テストディが行われた。開幕戦が5月に行われることもあって、現在でもエントリーは流動的なようだが、8台のスポーツカーがSUGOに集まった。注目は2台のLMP1カーと、日本でも実現するフェラーリVSポルシェのGT2決戦だ。
昨年の場合、エントリーが少なかったため、本来のACOレギュレーションでは存在を許されない様々なクルマの出走を認めると共に、LMP1クラスは、取り敢えず参加を表明したマシンのスペックを優先することとなった。
M-TECが持ち込んだクラージュLC70は。新たにオーダーされたマシンであるため、もちろん、現在のACOレギュレーションに基づいたマシンだった。ところが、最初に参加を表明した一ツ山レーシングのザイテックは、2004年のLMP675レギュレーションに従ったスペックだった。
少々この辺りの事情を述べると、2004年にACOは新しいプロトタイプカーのレギュレーションを発表している。しかし、完全に新しいレギュレーションへ移行するのは2007年からで、それまでの3年間を移行期間として、2つの方法で従来のLMP900とLMP675マシンの出走を認めた。
1つは、従来のマシンをベースとして、新しいレギュレーションによって作り替えたマシンで、童夢やペスカロロを中心として、昨年までヨーロッパで主流のプロトタイプカーだった。2つのレギュレーションの折衷案であるためハイブリッドカーと呼ばれた。2006年までハイブリッドカーの出走は許された。
もう1つの方法が、従来のLMP900とLMP675に対して、直接ハンデを課すことによって出走を認めたもので、2004年には10%幅の狭いリアウイングを、2005年には1段階小さなリストリクターと重量ハンデ、そして10リットル少ない80リットルの燃料タンクを義務付けて、2005年まで出走を認めた。
ザイテックの場合LMP675であるため745kgの最低車重が義務付けられた。2005年LMESとルマンに参加するため、ザイテックチームは04Sに対してこれらのモデファイを施して05Sと名付けた。しかし、ヨーロッパのシリーズが終了した後、彼らはALMSにも参加することとなった。
ところが、ALMSでは、2005年どころか2003年までのレギュレーションが使われていたため、ザイテックチームは、重りを取り外して大きな燃料タンクに戻して、大きなリストリクターを取り付けて“プチ-ルマン”とラグナセカへ出走した。
シーズン終了後、ラグナセカを走った状態のまま、そのマシンは日本へ送られてしまった。
新しいレギュレーションのマシンが増えるに伴って、ACOは段階的に移行したが、本来新しいレギュレーションと釣り合う古いレギュレーションのマシンは2005年のスペックであるため、2007年のJLMCは旧レギュレーションのマシンに対して、2005年のスペックとすることを求めている。
この決定によって、SUGOにやって来たザイテックは、2005年スペックの小さなリストリクターを装着していた。2005年の場合LMP675カーの最低車重は745kgだ。しかし、LMP675と言っても、675kgは不可能な数字で、元々710kg程度の車重であることから、取り敢えず重りは積まずにテストを行った。
野田英樹の操るザイテック05Sは、なかなか、無限クラージュのタイムを上回ることが出来なかった。午後になって、ダンロップが持ち込んだ柔らかいタイヤを使ったところ、3/1000だけ無限を上回るトップタイムを記録した。
この時使用したタイヤは、到底レースでは使えない予選専用タイヤであることから、今後重りを積んで、10リットル小さい燃料タンクとした場合、ザイテックは、無限クラージュに対抗するのは難しいと考えられている。
そのため、現在、SEROと話し合いが行われている。
昨年散々なデビューとなったM-TECのクラージュは、様々なモデファイを加えてSUGOへやって来た。
もっとも大きな違いは、昨年使われた4.5リットルエンジンを取り外して、2年前の4リットルバージョンをベースとして開発したエンジンが積まれていることだ。他にもパドルシフトシステムのコンピュータープログラムの組み替えや、ミシュランの新しい大径フロントタイヤが盛り込まれている。
これらの改良によって、昨年には考えられなかったように、順調に無限クラージュは走行した。午前中ザイテックに対して常に1秒のアドバンテージを築く速さを披露した。一ツ山レーシングが、レースでは絶対に使えない柔らかいタイヤを持ち出した理由は、この1秒の差を詰めるためだった。
今回のテストで、無限クラージュには、荒聖二と黒澤治樹と共に中野信治が乗り組んだ。このまま、よほどのことが無い限り、3人でシーズンを闘うことになるようだ。
今年JLMCにとって、もう一つの目玉となりそうなのが、GT2クラスでのフェラーリVSポルシェの一騎打ちだろう。この闘いは、少々複雑な経緯を経て実現している。
元々、昨年JLMCのGT2タイトルを獲得したチームタワムラは、ポルシェ997GT3RSRを導入する計画だった。しかし、ヨーロッパと北アメリカでフェラーリF430GTが好調であるため、急遽ポルシェをキャンセルしてフェラーリをオーダーしている。
それに対して、一ツ山レーシングは、GT1クラスでプロドライブ製のフェラーリ550を走らせていることもあって、フェラーリF430GTを導入する計画だった。実際2006年にミカ・サロが乗り組んで走ったシャシーを購入する予定で計画は進められていた。
ところが、チームカワムラがポルシェを止めてフェラーリに切り替えたことが判明したため、急遽ポルシェ997GT3RSRを購入することを決定したと言う。
最初の顔合わせとなった、今回のテストは、一ツ山ポルシェが完全なシェイクダウンであるのに対して、カワムラフェラーリが、イタリアでシェイクダウンを行い、日本でも2回目の走行であることもあって、フェラーリの圧倒的な速さが目立つこととなった。
4秒差は驚きだが、世界中のポルシェユーザーと同じように、これからの開発によって、どこまでポルシェが詰められるか?
興味深いシーズンとなるだろう。
 
Photo:Sports-Car
Racing
1 P1 No.22 Zytec 05S HITOTSUYAMA
RACING 野田英樹 1分13秒947*登録ドライバーのタイム
2 P1 No.16 COURAGE
LC70/無限 M-TEC 荒聖二/黒澤治樹/中野信治 1分13秒950
3 P2 No.18 GC2-1 AIM
SPORTs 麻生裕二/山下雅之 1分19秒785
4 GT1 No.21 Ferrari 550Maranello
GT1 HITOTSUYAMA RACING 1分21秒954 飯田章
5 GT2 No.27 Ferrari F430GT TEAM
KAWAMURA 青山光司/高木真一/新田守男 1分22秒227
6 GT2 No.20 Porsche 997GT3RSR
HITOTSUYAMA RACING 福山英朗/宮川やすお/山崎信介 1分25秒913
7 GT2 No.910
Porsche996GT3RSR 910RACING DRAGON/吉田基良/砂子塾長 1分26秒056
8 GT2 No.17
Porsche 996GT3RS SCUDERIA
FORME 1分31秒665
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