|
10月30日
●無限クラージュの行方

Photo:Sports-Car Racing
余程の大逆転でもない限り、JLMC復活は難しい。そこで、これまでJLMCに参加したLMPカーの行方を探ってみよう。チャンピオンに輝いた一ツ山レーシングのザイテック05Sは、2005年のレギュレーションに基づいたLMP675カーであるため、そのままの状態では、基本的に今後世界中のスポーツカーレースに参加することは出来ない。そのため、現在のところ、今後他のレースに参加する話し合いは行われていない。
しかし、ALMSは今後もハイブリッドカーの参加を認める方向であるため、昨年LMSに参加した06Sハイブリッドカーのパーツを使って、ハイブリッドカーに改造されるのであれば、ALMSがターゲットとなる。
昨年LMSを走った06Sは、P1ハイブリッドカーだった。しかし、軽いP2が注目を浴びていることから、わざわざエンジンを載せ替えたり、太いタイヤを履くためリアカウルを改造しないで、P2ハイブリッドカーに仕立てることで、充分なポテンシャルを発揮することだろう。
一方無限クラージュC70については、複数のレーシングチームから引き合いがあるようだ。中でも、最も有力な話しは、来年のルマンに参戦するもので、既に金額の話し合いが行われている。
しかし、Mテックがクラージュを売却してしまう訳ではなく、マシンのレンタル、あるいはチームをレンタルする方向で話し合いは進められているようだ。
また、新チームがマシンを買い取るのであれば、マシンにも自由に手を加えることが出来るが、現在進められている話は、いずれもレンタルを前提としている。そのため、Mテックとしては、無限の4リットルV8の使用を条件としている。新チームが、開発コストを負担するのであれば、3.4リットルに作り替えて、P2クラスへの参加も可能となるが、残念ながら安い金額ではないようだ。
新チームには、ルマンのビックネームも関わっているらしく、実現することを願いたい。
10月28日
●2008年もクラシックレーシングジャパン(CRJ)は開催
 Photo:Sports-Car Racing
SEROが手を引いた後、JLMCの復活は難しい状況だが、現在ダブルヘッダーとしてSEROが開催しているクラシックレーシングジャパンは、来年以降も開催される見込みだ。
しかし、JLMCが本当に開催されないのであれば、何処か他のイベントと連携しない限り、CRJ単独でイベントを行わなければならない。現在SEROによって、どのようなカタチでイベントを実施するのか?
彼方此方のオーガナイザーと話し合いが行われているようだ。
10月27日
●ACOが異例のコメントを発表 ルマンで何があったのか?
 Photo:Sports-Car Racing
ペスカロロオートモビルが誕生した2日後、25日ACOは異例のコメントを公表した。
最初に「ACOは、ペスカロロオートモビルの誕生に対して、暖かく歓迎します」と述べた後、「ACOはルマン24時間レースの主催者として、これまで、新規参入者に対して、その参入を妨げる意図はありませんでした。それが、どの国のどのような規模だったとしても」と付け加えている。
いったいルマンで何があったのだろうか?
つい1ヶ月前、ORECAのクラージュ買収劇には、ACOの助言!があったことは知られている。その時、最初にクラージュが合併を持ちかけたのはペスカロロだった。当たり前だと思うが、もちろんペスカロロはクラージュとの合併を断った。その結果ORECAがクラージュを買収することとなる。
そして23日アンリ・ペスカロロは、支援者のジャック・ニコレと共にペスカロロオートモビル誕生を発表した。しかし、従来のペスカロロスポーツは、レース活動を行うだけでなく、優秀なマシンを作って、幾つかのレーシングチームに販売してきたのであるから、基本的に行うことは変わらない。グループを幾つかに分け、資金的なバックアップを明かにしたことだけが違うだけだ。
体制の強化を、世界中に発表するのは大きな意味があるだろう。しかし、商品であるニューマシンが公開された訳でもないのに、この時期にペスカロロが大々的に発表したのか?
少々謎だった。
どうやら、ACOはアンリ・ペスカロロを怒らせてしまったことだけは間違いないのだろう。そのため、ACOは異例のコメントを発表したようだ。ルマンで何があったのだろうか?
*注:Sports-Car Racing Vol.18をご覧下さい
10月25日
●2008年FIAGTカレンダーと2010年の新制FIAGT決定 GT1復活? 2010年にGT1世界選手権?
 Photo:FIAGT/DPPI
◆2010年にFIA
GT1世界選手権を実施する
先週予告したように、ステファン・ラテルは、FIAGTのフューチャープランを発表した。
FIAGTからの発表は以下の通り。
10月24日FIAワールドモータースポーツカウンシルは、FIAGTから提案された「2010年にGT1カーによる世界選手権とGT2カーによるヨーロッパ選手権」の実施を承認した。
これらの2つの選手権に参加するクルマは、共に新しいテクニカルレギュレーションに基づいて作られる。12月に行われるワールドカウンシルの際、詳細は公表される。
新しいレギュレーションは、ACOによっても承認され、最小生産台数を300台としている。しかし、生産台数を満たしても、極端に過激と判断されるクルマについては、FIAが拒否する権利を有する。
マニファクチュラーとコンストラクターは、従来通りの台数(*注:大メーカー25台、小メーカー12台)のGTレースカーを作ることで、FIAGTへの参加資格を得ることが可能となる。
トラクションコントロール等は禁止する意向で、統一したECUの装着を義務着けることで、同等のエンジン出力とトルクを実現するよう、性能をコントロールする。基本的に量産されているエンジンの使用を徹底されるため、エンジンについては、5000台以上生産されていることが使用の条件となる。
基本的な改造規定については、現在のFIAレギュレーションが使われる。
GT1カーは排気量5.5リットル以上をガイドラインとして、650馬力の出力と1300kgの車重、または600馬力の出力と1250kgの車重のどちらかの組み合わせ選ぶことが出来る。
GT2カーは、排気量5リットル未満をガイドラインとして、500馬力の出力と1250kgの車重、または450馬力の出力と1200kgの車重のどちらかを選ぶことが出来る。
5リットルと5.5リットルの間の排気量のエンジンを使用する場合、自分達の都合に合わせて、どちらかを選んでホモロゲイション申請することが出来る。しかし、同じクルマでGT1とGT2の両方にホモロゲイション申請することは出来ない。
GT3については、従来のレギュレーションを堅持する。
つまり、たった1ヶ月前ラテルが主張して、同じFIAワールドモータースポーツカウンシルに提案した「GT1とGT2を廃止して、GT3とGT4によってレースを行う」と言うプランは、完全に消滅している。
新たに設けられたGT1とGT2は、基本的に従来のものと変わらない。違うのは、従来自分達で都合の良い車重とエンジン出力を自由に選ぶことが出来たが、新しいレギュレーションでは2種類しか選べないこと。そして、統一したECUの装着を義務着けて、性能のコントロールをすることだけだ。
現在のFIAGTが抱える最も大きな問題は、GT1とGT2カーのコストが高騰していることだ。このことを理由として、1ヶ月前ラテルは、GT3とGT4による新制GTプランを公表している。ところが、たった1ヶ月で逆戻りしてしまっただけでなく、肝心なコスト削減についてのプランは姿を消してしまった。
2010年のFIAGTが、1999年の寂しいFIAGTの再現とならないことを願うしかない。
◆2008 FIA GT Championship Calendar
4月20日 @Silverstone(GB)
5月18日 AMonza(I)
6月21日 BAdria(I)
7月6日
COschersleben(D)
8月3日 DTotal 24 Hours of
Spa(B)
8月31日 EBucarest(RO)
9月14日 FBrno(CZ)
9月28日 GNogaro(F)
10月18日
HZolder(B)
11月23日 ISan Luis(AR)
10月24日
●ペスカロロオートモビル誕生 フランスはORECAとペスカロロの二大勢力に再編成!
 Photo:Sports-Car Racing
少なくとも2008年にペスカロロがプジョーを走らせることは無いようだ。
10月23日アンリ・ペスカロロとジャック・ニコレは記者会見を開いて、共同でペスカロロオートモビルを設立したことを発表した。アンリ・ペスカロロを知らないスポーツカーファンは居ないだろうが、もう1人のジャック・ニコレは、たくさんのショッピングセンターを持つGroup
Altareaを率いており、ヒストリックカーレースのエントラントとして知られていた。2人は2006年9月に出会った。
ジャック・ニコレは、スイススピリットと破談に終わったセルジュ・セルニエに求めに応じて、2007年1月セルニエのレーシングチームを買収している。元々セルニエは、2007年ペスカロロモノコックを使って参戦する計画だった。しかし、スイススピリットから訴えられそうになって、計画をキャンセルした。
ニコレがチームを手に入れた後、ペスカロロとの話し合いが復活して、その課程で、マシンを買うだけでなく、共同でコンストラクターを運営することとなった。
交通整理すると、新たに設立されるペスカロロオートモビルは、従来のペスカロロスポーツのマシン開発部門を中心として設立される。つまり、完全なコンストラクターであって、マシンの開発と製作、そして販売が仕事だ。2008年に向けて、既にP1とP2カーの開発に取りかかっている。
ペスカロロスポーツは、レーシングチームとして存続する。2008年はペスカロロオートモビルが作るP1カーによってルマン24時間レースとルマンシリーズに参戦する。
一方セルニエレーシングは、ペスカロロオートモビルが作るP2カーを走らせる。
もちろん、カスタマーカーの販売も行う計画で、今年販売したP1のサービスも継続される。
1ヶ月前ORECAによるクラージュ買収が発表されている。ペスカロロオートモビルが誕生したことによって、フランスにおけるスポーツカーの勢力は二分されることとなった。
少々不可解なのは、ペスカロロとプジョーとの繋がりが明かでないことだろう。
7月にペスカロロは、プジョーを走らせる旨のコメントを公表している。ORECAによるクラージュ買収劇を含んで、たった3ヶ月の間に、ペスカロロの周囲は大きく動いている。
ペスカロロスポーツが走らせるP1カーのエンジンについては、何も発表されなかった。2008年にジャドは、AIMエンジンを開発するだけだ。もし、ジャドを使うとすると、2007年バージョンの5.5リットル72度V10しか買うことが出来ない。たぶん、まだペスカロロとプジョーの話し合いは続いているのだろう。
10月24日
●ローラが“屋根付き”のB08-80
P2カーを発表 目標は打倒ポルシェ!

 Photo:Lola
Cars
上がB08-80 P2カー。サイドボディから空気を取り入れるのはB05-40とまったく同じ。下がB08-60
P1カー。逆にサイドボディから、ラジエターを冷やした空気を排出する。
ローラは1月に“屋根付き”のP1カー計画をあらためて発表している。6月にはデザインスタディも公開した。そのため、ローラの最重要課題が“屋根付き”のP1カーであると考えられていた。ところが、ヨーロッパでは、ザイテックやペスカロロによって市場を奪われ、ヨーロッパで2007年に新たに参入したP2チームの総てがローラを選ばなかった。北アメリカでは、もっと深刻な状況に陥っていた。辛うじてマツダとフェルナンデスがローラを購入した。しかし、ポルシェRSスパイダーが快進撃する中、今後ローラのテリトリーが激減することは明かだった。
プライベートチームに販売することでローラの商売は成り立っている。その中心がP2であるのは言うまでもない。そこで、ポルシェをターゲットとしたP2プロジェクトがスタートすることとなった。と言っても、既に開発が進んでいたB08-60
P1カーの“屋根付き”のモノコックを使うことを前提として計画は進められた。そうして、9月までにデザインがまとめられた。
詳細は未発表ながら、ローラが公開した風洞実験モデルから判断する限り、B08-60
P1カーのモノコックを使った“屋根付き”で、それにB05-40のサイドボディを組み合わせただけのように見える。
もしかしたら、B05-40
P2カーを走らせている既存のチームへの販売を見込んで、新しい“屋根付き”のモノコック等を買うだけで、コンバート可能なような工夫がされているのかもしれない。
B06-10
P1カーと違って、サイドボディから空気を取り入れ、テイルエンドから排出するB05-40の空力デザインは成功であると言われている。残念ながら、この方法は、冷却のキャパシティが大きいP1では採用出来ないデザインだが、少なくともP2カーは素晴らしい空力性能を持つのかもしれない。
もちろん、エアコンが装着されるため、大きなリストリクターの使用を前提としてシュミレーションは行われている。超高速のルマンだけでなく、先週行われたラグナセカのように低い気温の中でレースが行われるのであれば、エアコンのスイッチを切ることが可能なため、大きなアドバンテージとなるだろう。
ポイントは、ローラがエンジンを明かしないことだ。ポルシェの速さはシャシーだけでなく、ポルシェのV8エンジンの優秀さがあってのことだ。ポルシェV8に対抗出来るP2エンジンはアキュラとザイテックしかないため、アキュラがエンジンを販売しないのであれば、ザイテックを積むこととなるだろう。
来週最初のモノコックが完成する予定で、12月の最初の週にシェイクダウンを予定している。
しかし、B08-60
P1カープロジェクトがキャンセルされた訳ではなく、12月に行われるシェイクダウンはP1とP2がほとんど同時に行われるらしい。何処にデリバリーされるか?ローラは明かにしないが、その後スペインに移動じて本格的なテストは行われると言う。
10月20日
●迷走するFIAGT GT1とGT2が復活?? GT3とGT4プランは何処へ??
 Photo:FIAGT/DPPI
ステファン・ラテルは、8月のFIAのワーキンググループから、2年後を目処として、現在GT1とGT2で行われているFIAGTを、GT3とGT4で行うことを提案していた。正面から反対意見を述べたのはポルシェだけだったため、ラテルのプランは、大筋で認められると思われた。ところが、現在アメリカではGMとクライスラーがGT2カーの開発を推進しており、ACOは彼らの行動を支持した。
元々、ラテルの主張の背景には、GT1とGT2カーのコストの高騰だけでなく、GT3とGT4を走らせたいと考える幾つかの意見が存在した。ところが、GT3とGT4を走らせたいを言う意見の中に、メーカーは存在してなかった。GT3カーやGT4カーを作るコンストラクター等、自分達の利益のための発言に過ぎなかった。
そこでラテルは、大きく軌道修正を余儀なくされることとなった。
ゾルダーでラテルが明かにしたことによると、新しいレギュレーションは、「FIAだけでなく、ACOの認可も受けることが大切である」と前置きした。そして、GT1とGT2を堅持する方向であることも明かとした。一応プランであると前置きしながら、GT1カーのパフォーマンスについて、車重1250kgと600馬力をボーダーラインとして、ロードカーの証明として300台の生産を義務付けることを検討している。
FIAGTについては、2009年に新しいレギュレーションのクルマを導入する一方、2010年にはワールドGT1チャンピオンシップとヨーロピアンGT2チャンピオンシップを実施する計画であるとも語った。
たった1ヶ月前、強調したGT3とGT4について、ラテルは一言も語らなかった。
少なくとも2007年のFIAGTは、ヨーロッパ内のイベントに限ると、非常に上手く運営されているように思える。しかし、GT1とGT2だけで20台のエントリーしか集まらない状況を見ても、1998年のFIAGTがそうだったように、実情は非常に苦しいのかもしれない。
もちろん、そのため、好評なGT3とGT4を柱とした新フォーマットを構築しようと目論んだのだろうが、現在世界の中心であるACOに反対され、メーカーの支持も失いかけて、大幅に軌道修正したのだろう。
ラテルは、来週詳しい内容を公表するとしているが、たぶん、再びモデファイされることだろう。
1999年のFIAGTは、メルセデスのGTPカーとプライベートチームが走らせる“屋根無し”のプロトタイプカーが闘うとラテルは公表していた。しかし、周囲の支持を得られなかったため、ほとんどがプライベートチームが走らせるGT2カーだけの、寂しいシリーズとして行われた。
このことを、まだ誰も忘れては居ない。
10月20日
●スーパーチャージャー付きのスーパーコルベット登場!
 Photo:Sports-Car Racing
ALMS最終戦が行われているラグナセカに、GMは近い将来生産される予定のコルベットのプロトタイプカーを持ち込んだ。そして、ラグナセカに集まった大観衆の前で実際に走行した。詳しい内容は未発表ながら、このコルベットプロトタイプカーは、現行のC6をベースとしたもので、LS6スモールブロックV8にスーパーチャージャーを組み合わせている。
これ以上の内容は何も公表されなかったが、スタンダードのZ06でさえ400馬力以上であることから、500馬力をターゲットとしていると噂されている。つまり、フェラーリやポルシェのトップレンジに対抗することが可能なスーパーコルベットとなる。
しかし、GMによると、このクルマが噂のGT2コルベットではないと言う。ロードカーとしてのフラグシップであって、可能性としてスピードビジョンカップ等への参加はあるらしいが、レースカーではない。
GT2コルベットは、ロードアトランタで公表した通り、来年ライリーテクノロジー製が登場する。もちろん、GMのバックアップによってライリーテクノロジーは開発するが、それが最後ではないらしい。どうやら、コルベットレーシングを支えるプラット&ミラー製のGT2カー!も存在するらしい。
10月16日
●JLMCの運命
 Photo:Sports-Car Racing
今年JLMCを開催しているSEROは、7月に自分達がJLMCを開催するのは今年限りであることを発表した。つまり、SERO以外の誰が、JLMCを開催するのか?
が問題となっていた。
直ぐにACOと寺田陽次郎氏が話し合っていることが明かとなった。そして、寺田陽次郎氏とACOがSUGOと接触したことも判明している。さらに、ACOはホンダを経由して、モテギとも話し合っている。
確認出来ないが、ACOは富士スピードウェイとも話し合ったことだろう。
さらに、ACOが公表したように、日本以外のアジアのサーキットの幾つかともACOは接触している。
しかし、これらの話し合いは順調に進んでいる訳ではないらしい。各サーキットがACOとの契約に消極的である理由は、ACOが開催件料を各サーキットに要求していることにあるようだ。
ACOが、これまで存在しなかった開催件料を主張するようになった理由は、たぶん、LMSのブラジルの主催者が、渡航費用の提供を承諾したことにあるだろう。
元々FIAGTを誘致する際、ステファン・ラテルは、高額の開催件料を要求している。であるから、ACOが開催件料を要求したとしても、何ら不当な要求ではない。
ところが、JLMCに対して、ACOは開催件料を要求するだけだ。例えば、その開催件によって、何台かのLMS勢が日本にやって来る、と言った条件は契約書に何も盛り込まれていない。
既に10月も半ばを過ぎていることを考慮すると、もし、2008年にJLMCかALMCが開催されるとしても、各国のシリーズが終了した後、たぶん、10月か11月に、LMS勢を招いて1回だけとなる可能性が高いだろう。
その場所が、日本であることを望むしかない。
10月16日
●2008年のルマン24時間レースは6月14〜15日に開催される
 Photo:Sports-Car Racing
これまで、ACOは2008年のルマンのカレンダーを発表してなかった。2007年と同じ6月の第3週目であるなら6月14〜15日となるが、1週間早い6月の第2週に行われる、との噂が絶えなかった。しかし、もし、6月の第2週に決勝レースを行うのであれば、テストディを5月に行わなければならない。
この噂が広まった理由は、ルマンに遠征したチームが戻った後、その後のカレンダーを組まなければならないALMSの事情が関係しているようだ。2008年のALMSは、7月から連続して5つのイベントを行う。その内3つはIRLとChampcarとのダブルヘッダーであるため、ALMS側の都合でカレンダーを決めるのは難しい。
そこで、ルマン24時間レースそのものを1週間早く開催することを求めていたようだ。
と言っても、当のACOは変更するつもりは無かったようだ。しかし、いつものように、正式発表を遅らせたため、噂が広まることとなったのだろう。
と言う事で、2008年のルマン24時間レースは6月14〜15日に開催されることが確定した。
10月9日
●ブラジルへ行くLMSチームは25台
 Photo:Sports-Car Racing
11月にLMS最終戦がブラジルのミル-ミルハスで行われる。LMSのシリーズの1戦だが、遠いブラジルで行われるため、幾つかのチームは参加しないと思われていた。そのため、ブラジルの主催者は、マシンと機材の輸送代金やスタッフ分の航空券等の提供を申し出ていた。しかし、足代をもらったとしても、実際にクルマを走らせる金はかかるため、総てのチームが参加するとは考えられなかった。
昨日LMSは、LMSからブラジルへ行くチームを公表した。予想通りヨーロッパで行われるLMSが50台も居るのに対して、その半分である25台だけがヨーロッパからブラジルへ行くようだ。
まだ、ALMSは発表してないが、既に計画を公表したAGR等7チーム総てがブラジルへ行くのであれば、32台でミル-ミルハスは行われることとなる。
P1
No.7 Team Peugeot Total Peugeot 908 HDi FAP
Marc Gené/Nicolas Minassian
No.8 Team Peugeot Total Peugeot 908 HDi FAP
Pedro Lamy/Stéphane Sarrazin
No.9 Creation Autosportif Creation CA07
Judd Jamie Campbell-Walter/Felipe Ortiz/TBA/TBA
No.16 Pescarolo Sport
Pescarolo Judd Emmanuel Collard/Jean-Christophe Boullion/Harold
Primat
P2
No.20 Pierre Bruneau Pilbeam MP93 Judd Marc
Rostan/Pierre Bruneau/TBA/TBA
No.32 Barazi-Epsilon Zytek 07S Juan
Barazi/Michael Vergers/Karim Ojjeh
No.45 Embassy Racing Radical SR9
Judd Warren Hughes/Darren Manning/Mario Haberfeld
GT1
No.51 AMR Larbre Competition Aston Martin
DBR9 Gregor Fisken/Steve Zacchia/TBA
No.72 Luc Alphand Aventures
Corvette C6.R Oliver Gavin/Patrice Goueslard/Jérôme Policand/Luc
Alphand
GT2
No.77 Team Felbermayr Proton Porsche 997 GT3
RSR Marc Lieb/Xavier Pompidou/Marc Basseng
No.79 Team Felbermayr Proton
Porsche 996 GT3 RSR Horst Felbermayr Sr/Gerold Ried/Philip Collin
No.85
Spyker Squadron Spyker C8 Spyder GT2R Peter Kox/Jarek Janis
No.88 Team
Felbermayr Proton Porsche 997 GT3 RSR Horst Felbermayr Jr/Christian
Ried/Johannes Stück
No.89 Team Markland Racing Corvette C6 Z06 Kurt
Thiim/Henrik Møller Sorensen
No.90 Farnbacher Racing Porsche 997 GT3
RSR Dirk Werner/Pierre Ehret/Lars Erik Nielsen/TBA
No.92 Thiery Perrier
Porsche 997 GT3 RSR Philippe Hesnault/TBA/TBA/TBA
No.94 Speedy Racing
Team Spyker C8 Spyder GT2R Andrea Belicchi/Andrea Chiesa/Jonny
Kane
No.95 James Watt Automotive Porsche 997 GT3 RSR
TBA/TBA/TBA/TBA
No.97 GPC Sport Ferrari F430 GT Fabrizio De Simone/Luca
Drudi/Matteo Bobbi/Yves Lambert
No.99 JMB Racing Ferrari F430 GT
Maurice Basso/Bo McCormick/Peter Kutemann
10月9日
●2008年に新たに登場するポルシェRSスパイダーは6台?
 Photo:ALMS
先週“プチ-ルマン”が行われたロードアトランタで、フレディー・リーエンハルトは、自身のホルガレーシングが、来年ポルシェRSスパイダーを走らせることを公表した。しかも、早くも11月にはデリバリーされることを明かとした。しかし、ALMSをターゲットとするのでなく、ヨーロッパで行われるLMSとルマンが中心となるようだ。しかし、セブリング12時間と“プチ-ルマン”には参加する予定だ。
ドライバーは、お馴染みのフレディー・リーエンハルトとディディエ・テイズに加えて、もう1人を選定の上、契約することを明かとしている。
ポルシェRSスパイダー導入に合わせて、これまで走らせていたローラB05-40は売りに出される。“プチ-ルマン”でケビン・ドランと共同で走らせたマセラッティMC12については、今後の計画は白紙だ。
1年前ポルシェは2007年に8台のRSスパイダーを製作することを明かとしている。その内行き先がハッキリしているのは、ペンスキー、ダイソンへ手渡された4台だけだ。CETがRSスパイダーを購入したのは明かだが、既に手渡されたのは1台だけと考えられている。つまり、しばしばショーで展示されている1台を除いても、最低1台が余っている。この1台がフレディー・リーエンハルトにデリバリーされるのだろう。
そう考えると、相当早い11月にデリバリーされることも納得出来る。
しかし、7月にはオランダのエキップ・フェルシュアーがポルシェRSスパイダーを走らせることを明かにしているから、新たに何台かが生産されることは間違いないようだ。
まだ、発表した訳ではないが、今年初めからスクーデリアイタリアが、2008年にはRSスパイダーを走らせることを、再三にわたってアナウンスしている。
また、先週ALMSと3年計画を結んだスピードビジョンは、同じ日に開いたプレスコンファレンスで、現在IRLに参加している2つのチームが、2008年にポルシェRSスパイダーを走らせることを公表している。
つまり、現在フロリダのガレージで眠ったままとなっているCETの1台を含めると、2008年には新たに6台のポルシェRSスパイダーが登場するらしい。
もし、本当にこんなにたくさんのRSスパイダーが登場するのであれば、現在ローラを走らせているプライベートチームは、2008年にほとんどチャンスがなくなってしまう。
ちなみに2週間前ACOが、口を滑らせて、ほんの少し内容が明かとなった2008年のレギュレーションによると、P2の最低車重は、既報通り、今年より50kg重い825kgとなることは確認された。しかし、ACOは、総てのガソリンエンジンカーのリストリクターを3%拡大すると語っている。P1だけではないのだ。
2008年にP2の速さが大きく阻害されるとは思えない。現在がRSスパイダーの買い時であるのだろう。
10月7日
●2008年のALMS
12レース、GT2を堅持、スピードビジョンと3年契約
 Photo:ALMS
◆自動車メーカーにとって魅力のあるシリーズ
10月5日“プチ-ルマン”が行われているロードアトランタで、スコット・アタートンは恒例の記者会見を行った。最初にアタートンは、自動車メーカーやスポンサーにとって魅力のあるシリーズを目標としていることを前置きした。そして、ALMSが2010年まで3年間のスピードビジョンとの放映権契約を行ったことを公表した。スピードビジョンはカナダの500万世帯を含めると7,000万世帯が加入する一大ケーブルTVであるため、プロモーションの重要性を考慮したアタートンが、強調したポイントだった。
今年のALMSは、10%エタノールを含有したE10ガソリンと、硫黄を除いた綺麗なディーゼル燃料を使用している。新しい燃料によって、何にも問題が発生してないことから、今後エタノールの含有量を85%まで拡大したE85の導入を目指す一方、ディーゼルについてはバイオディーゼルへの転換を検討していることを明かとした。アウディとプジョーの興味を惹くことは間違いないだろう。
また、同時にハイブリッドカーのメーカーとも話し合っていることを明かとした。
◆ルマンはGT2を堅持する?
8月からFIAではステファン・ラテルの提案によって、今後GT1とGT2を廃して、GT3とGT4によってGTレースを行う話し合いが行われている。ところが、FIAによる大規模なシリーズはFIAGTしかなく、それ以外の大々的なシリーズはACOレギュレーションで行われている。そのため、ルマンも近い将来GT1とGT2を廃してGT3とGT4のレースとなると思われていた。
しかし、ロードアトランタの記者会見によって、どうやら、ステファン・ラテルの目論みとは違う方向をACOが見ていることが明らかとなった。
アタートンは、2008年のALMSのGT2クラスに、新たに3種類のクルマが登場することを明かとした。1つはライリーテクノロジーが開発しているコルベットC6
GT2カーだ。その直後にビル・ライリーもコメントを公表して、ルイジ・リオッティによって、2台のGT2コルベットを走らせることが明かとした。430馬力のエンジンはCRDが開発していることも明かとなった。
クライスラーもヴァイパーGT2を登場させるようだ。現在、ジョエル・ファインバーグのプライムタイム・レース・グループではヴァイパーGT2の開発が行われており、今年中に何台かのGT2ヴァイパーがデリバリーされる明かとなった。
もう1つは、ドランエンタープライズがフォードGTの製作に取りかかっていることだ。ケビン・ドランはフォードのバックアップについては明かとしなかったが、2008年のALMSで走ることを明言した。
これら3つのニューGT2カーは、1月28日から30日のウインターテストに登場する。
◆2008
ALMS
2008年のALMSは12レースが行われる。その内チャンプカーとインディリーグと、それぞれ3つがダブルヘッダーとして行われる。
3月15日 Mobil 1 Twelve Hours of Sebring, Sebring,
FL
4月5日 Acura Sports Car Challenge, St. Petersburg, FL
*IRLと併催
4月19日 Grand Prix of Long Beach, Long Beach,
CA *Champcarと併催
4月26日 Lone Star Grand Prix presented by MSR Houston,
Houston, TX *Champcarと併催
5月18日 Utah Grand Prix, Salt Lake
City, UT
7月12日 Northeast Grand Prix/Lime Rock, Lakeville,
CT
7月19日 Acura Sports Car Challenge/Mid-Ohio, Lexington, OH
*IRLと併催
8月9日 Generac 500/Road America, Elkhart Lake, WI
*Champcarと併催
8月24日 Grand Prix of Mosport, Bowmanville,
ON
8月30日 Detroit Sports Car Challenge, Detroit, MI
*IRLと併催
10月4日 Petit Le Mans, Braselton, GA
10月18日 Monterey Sports
Car Championships, Monterey, CA
|