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10月21日
■Special
Edition
ALMS
LagunaSeca 速いP2カーを押しのけ、パワーのアウディが勝つ

Photo:Sports-Car Racing
誰だって、ラグナセカで勝つのは、軽いP2カーであると思っていた。一歩先を行くペンスキーポルシェが優勝候補の最右翼であるのは言うまでもないが、アキュラ勢も体制を強化してラグナセカにやって来た。
AGRはダリオ・フランキティと契約を早期に終了して、トニー・カナーンがブライアン・ハータとペアを組む。現在のところAGRにとって最強の布陣と言えるだろう。ハイクロフトは、“プチ-ルマン”同様オーナードライバーのダンカン・デイトンが退いて、間違いなく速いロビー・カーが乗り組む。
ラグナセカはスピードビジョンカップとのダブルヘッダーであるため、変則スケジュールで行われる。金曜日にプラクティスと予選を行い、土曜日の午後2時45分に4時間の決勝レースはスタートする。もちろん、フィニッシュ時日没後となることを配慮して、土曜日に決勝レースは行われる。
最初のプラクティスでトップタイムを記録したのはルイス・ディアスの操るフェルナンデスローラ/アキュラだった。2位と3位にペンスキーポルシェ、4位にAGRアキュラ、5位にハイクロフトアキュラ、7位にダイソンポルシェ、8位に下田隼人のザイテックが続いて、予想通りP2カーが上位を独占した。
2回目のプラクティスで、アラン・マクニッシュのアウディがトップタイムを記録するが、誰の目にも速さはP2カーだった。
予想通り、予選が始まると、ペンスキーポルシェがタイムを上げて、サッシャー・マッセンの操るNo.6がポールポジション、2番手にティモ・ベルンハルトのNo.7が着けてフロントローを独占した。2列目グリッドも、ブライアン・ハータのAGRアキュラとデビッド・ブラバムのハイクロフトアキュラが占めた。
3列目5位にやっとアラン・マクニッシュのNo.1アウディが着け、6位のフェルナンデスローラ/アキュラを挟んで7位にNo.2アウディが着けた。No.2アウディには、エマニュエレ・ピロに代わってルマンで速さを披露したマイク・ロッケンフェラーが乗り組み、タイムアタックを行った。
その後ろの6番手と7番手にダイソンポルシェが着け、ヨーロッパから遠征したクリエイションとザイテックはその後ろのスターティンググリッドからスタートすることとなった。
GT2の争いは、リシーとピータセン/ホワイトライトニングの2台のフェラーリが、フライングラザードのポルシェを破って1位と2位を独占した。
ラグナセカは、サンフランシスコの南150kmに位置して、直ぐ側の海側に観光地として知られるモントレー、山側には「エデンの東」で有名なスタイン・ベックの出身地で、「エデンの東」の舞台となったサリーナスがある。日本人移民の町として知っている方々も多いことだろう。
この風光明媚なラグナセカは、日差しは強いものの、太平洋の流れが寒流であるため、寒暖の差が激しい。通常朝晩はコートが必要なくらい寒く、日中日なたであればTシャツ1枚でも暑いくらいだ。
ところが、土曜日サリーナスからモントレーにかけて、この地方は非常に寒い朝を迎えた。日が昇るにつれ逆に気温は下がって、日陰では日中でもダウンが必要なくらいの寒さの中決勝レースは行われた。
午後2時38分ボビー・レイホールがエンジンンスタートの合図をして、2時45分決勝レースはスタートした。綺麗にスタートするかと思われたが、2列目のAGRとハイクロフトが、共に回り込んだターン2でスピンしてしまった。前を走るブライアン・ハータのAGRが先にスピンしたが、その右後方に居たデビッド・ブラバムも、その直後にスピンしてしまった。それぞれ単独スピンで、コンタクトもなかったが、もちろん最後尾となってしまった。1位と2位はペンスキーポルシェ。アキュラ勢の失敗によって、2台のアウディが3位と4位に進出した。セイフティカーが導入されたため、アウディにとってチャンスとなった。
GT2は、パワーに勝るポルシェがフェラーリを抜いてトップで1コーナーに進入した。

Photo:Sports-Car Racing
レースが再開されると、800馬力の大パワーを活かし、アラン・マクニッシュのNo.1アウディが勝負をかけた。1コーナーの丘を越える時ティモ・ベルンハルトのNo.7ペンスキーポルシェと並び、2コーナーまでに完全に抜き2位に進出した。マクニッシュは、そのままトップのNo.6ペンスキーポルシェに迫った。No.6ペンスキーポルシェを操るサッシャー・マッセンは、軽いP2カーの弱点である、暖まりにくいフロントタイヤに苦しんでいた。
2周後ターン5で少々アンダーステアを出したマッセンは、インを空けてしまい、マクニッシュに抜かれてしまった。マクニッシュは、そのままコークスクリューに向け、800馬力を全開にして駆け上って行った。
GT2はNo.45フライングラザードポルシェが、大パワーを活かして、フェラーリの攻撃を退けて、トップのまま2度目のスタートを決めた。しかし、速さではフェラーリに分があるようで、2台のフェラーリの攻撃に対して防戦一方の状況となっている。30分後ジエレミー・メローの操るNo.62リシーフェラーリは、やっとポルシェを抜くが、引き離すことが出来ない。
ところが、3時30分、もう1台の追うフェラーリであるNo.31ピーターセン/ホワイトライトニングは、ターン1の丘への上り坂でスローダウンしてしまった。ピーター・ダンブレックは、何とか丘を越えよう努力するが、丘の頂上でストップしてしまった。そのため2度目のイエローコーションとなった。
ちょうどピットストップのタイミングと重なったことから、各車次々とピットインした。アウディとポルシェは共に、ドライバーを交代せず、4本共タイヤを交換した。クリエイションとザイテックは、燃料補給のみでタイヤは交換しなかった。しかし、イエローコーション中のピットストップであることもあって、ピットインを終了すると、再びトップはマクニッシュの操るNo.1アウディとなった。
しかし、ベルンハルトのNo.7ペンスキーポルシェとテイルtoノーズの闘いを繰り広げている。
走っている限り、明かにアウディよりもポルシェの方が速いように見える。
4時35分ステファン・モカの操るNo.5ザイテックとトニー・カナーンのNo.26AGRアキュラは、長い間テイルtoノーズの闘いを繰り広げていた。AGRの方が速いようで、抜きあぐねたカナーンは、コークスクリュの立ち上がりで勝負に出た。ターン9で強引にインに入って抜き去ったと思われた。ところがモカも譲らず、2台は接触して共にスピンしてしまった。カナーンはコース上に止まったため、そのまま再スタートしたが、モカのザイテックはアウト側のグラベルに止まってしまった。ザイテックを救出するため、3度目のイエローコーションとなった。
このタイミングを活かして、各車2度目のピットストップを行った。予想に反して、アウディとポルシェは、今回もタイヤを4本共交換した。燃料補給とドライバー交代を行ってレースに復帰した。
今度は、No.7ペンスキーポルシェがトップでレースをリードする。
ところが、1周も回らない内に、コークスクリューの手前のターン6で下田隼人のNo.5ザイテックがクラッシュしてしまった。ピットまで戻ってリアカウルを修復してレースに復帰した。
No.37インタースポーツローラのクラッシュや、コークスクリューでコースアウトしたクルマが砂をまき散らしたことから、再びイエローコーションとなった。

Photo:Sports-Car Racing
レースが再開されると、4位のポジションからリナンド・カペロの操るNo.1アウディの快進撃が始まった。まず、ターン3の立ち上がりでNo.7ペンスキーポルシェを抜き去り、ターン5では、ピットに入らなかったNo.20ダイソンポルシェを易々と抜き去って、再びトップに返り咲いた。
6時少し前下田隼人のNo.5ザイテックが、ターン7でコンクリートウォールにクラッシュしたため、再びイエローコーションとなった。マシンは破壊されてしまったが、下田隼人は無事脱出に成功した。
もちろん、この機会に各車最後のピットストップを行った。アウディとポルシェは共に4本のタイヤを交換して、最後のスプリントレースに備えた。その後ろで闘っていたNo.26AGRアキュラやNo.10アレーナザイテックは、燃料補給のみでレースに復帰した。
レースが再開されると、これまでと同じように、カペロの操るNo.1アウディは、800馬力を活かして、ロマ・デュマの操るNo.7ペンスキーポルシェをかわしてターン2に飛び込んだ。その後方からは、マルコ・ヴェルナーの操るNo.2アウディが、デュマのポルシェに襲いかかろうとしている。
アウディとペンスキーポルシェの闘いは続いた。タイヤが暖まってくると、ペンスキーポルシェが俄然勢いを増した。ラグナセカは、コークスクリューを頂点として最終コーナーまで、一気に下り坂となる。もちろんブレーキに過酷な状況となる。フィニッシュまで10分、最終コーナーでデュマのNo.7ペンスキーポルシェは勝負に出て、No.1アウディを抜き去った。
ところが、800馬力を活かして、カペロはスタート&フィニッシュラインでポルシェを抜き返した。
そして、過酷な4時間レースが終了した。
これほど頻繁に順位が入れ替わるレースは珍しい。しかも、何処かの世界選手権のようにピット作業で順位が入れ替われるのではなく、コース上で替わったのであるから、ラグナセカが今年最高のスポーツカーレースだったのは間違いないだろう。
素晴らしいレースをありがとう。
1.P1@ Allan
McNish/Rinaldo Capello Audi AG/R10/TDI 157.
2.P2@ Timo Bernhard/Romain Dumas Porsche RS Spyder
157.+0.410
3.P1 Mike Rockenfeller/Marco Werner Audi
AG/R10/TDI 157.+21.498
4.P2 Sascha Maassen/Ryan Briscoe
Porsche RS Spyder 157.+24.853
5.P2 Luis Diaz/Adrian
Fernandez Lola/B06-43/Acura 157.+25.603
6.P2 Bryan Herta/Tony Kanaan
Acura/ARX-01a 157.+56.435
7.P2 Guy Smith/Chris Dyson Porsche RS Spyder
156.
8.P2 Andy Wallace/Butch Leitzinger Porsche RS Spyder
156.
9.P1 Harold Primat/Jamie Campbell-Walter Creation CA 07/Judd
153.
10.P1 Tom Chilton/Darren Manning Zytek Z07S/Zytek
153.
11.GT1@Olivier Beretta/Oliver Gavin
Corvette C6.R 150.
12.GT1 Jan Magnussen/Johnny O'Connell Corvette C6.R
150.
13.GT2@Jaime Melo/Mika Salo Ferrari
430GT Berlinetta 145.
14.GT2 Wolf Henzler/Dominik Farnbacher
Porsche 997 GT3 RSR 145.
15.GT2 Ralf Kelleners/Tom Milner Porsche 997
GT3 RSR 145.
16.GT2 Jörg Bergmeister/Johannes van Overbeek Porsche 997
GT3 RSR 144.
17.P1 Klaus Graf/Greg Pickett Lola B06/10 AER
144.
18.GT2 Terry Borcheller/Tim Pappas Porsche 997 GT3 RSR
142.
19.GT2 Joey Hand/Bill Auberlen Panoz Esperante GTLM 139.
20.GT2
Darren Law/Lonnie Pechnik/Seth Neiman Porsche 997 GT3 RSR 138.
21.GT2
Tracy Krohn/Nic Jonsson Ferrari 430GT Berlinetta 136.
22.GT2 Joel
Feinberg/Chapman Ducote Dodge Viper 135.
23.GT2 David Murry/David
Robertson/Andrea Robertson Panoz Esperante GTLM Elan 134.
24.P2 Ben
Devlin/Jamie Bach Lola/B07-40/Mazda 133.
25.GT2 Lars Nielsen/Nathan
Swartzbaugh/Jim Tafel Porsche 997 GT3 RSR 116.
26.P2 Stefan
Mucke/Hayanari Shimoda Zytek 073/Zytek 112. Accident
27.P1 Bryan
Willman/Tony Burgess/Chris McMurry Creation CA06H/Judd 92.
28.P2 David
Brabham/Stefan Johansson/Robbie Kerr Acura/ARX-01a 89, Contact.
29.P1
Jon Field/Clint Field/Richard Berry LolaB06-10/AER 40, Accident.
30.GT2
Peter Dumbreck/Lucas Luhr Ferrari 430GT 31, Drive
shaft.
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