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●8月5日
ヨコハマに何が起こった? ヨコハマと分かれたマツダは“屋根付き”のローラで2009年のルマンを目指す!

Photo:Sports-Car Racing

 以前からヨコハマタイヤは、ALMSを闘うトム・ミルナーのPTGを支援していた。その頃PTGは、事実上北アメリカにおけるBMWのワークスチームで、M3GTR-V8によって、シュニッツァーと共にタイトル争いを展開していた。その後、M3がE46からE90にモデルチェンジしたのを機会として、BMWの戦略が変わってため、2007年からPTGはパノス・エスペランテを走らせるようになった。パノスを走らせるようになっても、ヨコハマタイヤはPTGを支援して、PTGパノスはアドバンカラーに塗られていた。今年もアドバンカラーのPTGパノスはALMSに挑戦していた。
 ところが、ルマンが終わって、ALMSのシリーズが再開された時、何かが起きた。
 ライムロックにやって来たPTGパノスは、アドバンカラーを剥がして黒一色となっていた。しかも、その足下にはヨコハマタイヤではなくダンロップタイヤを履いてきた。

 2005年にスタートしたマツダのLMPプロジェクトは、フォーミュラマツダで好成績を修めたドライバーのステップアップ先、と言う側面を持つ。そのため、これまで、マツダのLMPカーは最良のパッケージであった訳ではない。2005年と2006年は、あまり評判が良くなかったクラージュC65ハイブリッドカーに、開発が不充分だった3ローターロータリーエンジンを組み合わせた。推力軸が高いロータリーエンジンであるにも関わらず、通常のトランスミッションを組み合わせたため、リアサスペンションアームには大きな上半角がついている有様で、サスペンションジオメトリーはめちゃくちゃだった。
 ロータリーに固執する意見も多かったようだが、ロータリーエンジンそのものの開発が不充分であるため、2007年AERに頼んで2リットル4気筒ターボエンジンを開発した。同時にローラからB07-46を買って、リニューアルを図った。しかし、クムホタイヤと契約したことでも判るように、フォーミュラマツダで好成績を修めたドライバーのステップアップ先となるのが優先されて、速いマツダをアピールすることは、まだ先の話と考えられていたようだ。

 ところが、2008年マツダのLMPプロジェクトは大々的に意識改革されて、BPと契約する一方、クムホに代えてヨコハマタイヤと契約して、アキュラとポルシェを追撃する姿勢を明かとした。
 その頃ヨコハマタイヤは、勝てるチームと契約出来ないのであれば、モータースポーツから撤退することさえほのめかしていた。そのため、北アメリカでヨコハマタイヤとマツダが提携して、LMP2プロジェクトを推進することは、双方にとって復活への道と考えられて、好意的に受け止められていた。

 ところが、4月になって、ヨコハマタイヤは、ルマンへ挑戦する東海大学へタイヤを提供することを発表した。数ヶ月前まで、東海大学は、日本でテストを行う時はBSタイヤを使い、ルマンではミシュランを使うと公表していた。そのため、BSとミシュランの双方から反発を受けていることが知られていた。第一、その後の状況で明かとなるように、成績を見込めるどころか、明日を期待する以外、東海大学に取り柄はない。にも関わらず、ヨコハマタイヤは東海大学にタイヤを提供した。

 北アメリカで真剣勝負を望んでいたマツダは、それまでヨコハマタイヤから、開発が進まない理由について、少ない予算であることを告げられていた。成績が見込めるのであれば、プロジェクトを拡大する旨説明されていた。
 そのため、成績が見込めない東海大学との契約は、非常に不可解な内容と考えていたようだ。
 ルマンが終了して、ライムロックのレースを迎えても、ヨコハマタイヤの開発は進まなかった。しかも、ヨコハマと一心同体と考えられたいたPTGパノスは、ダンロップタイヤを履いてライムロックに現れた。

 マツダの不信感は相当なものだったようで、ライムロック終了後、直ぐダンロップと契約を結ぶと、翌周のミッドオハイオではヨコハマに代えてダンロップタイヤを履いてレースに参加した。
 ライムロックへ行く前、既にマツダはミシュランとダンロップとコンタクトしている。ミシュランは、シーズン途中の新規の契約に難色を示したため、マツダはダンロップと詰めた話し合いを行っていたようだ。

 マツダとPTGは、ヨコハマが東海大学と契約した時点で、相当な不信感を持っていたらしい。実際にどのような影響を彼らが受けたのかは判らない。しかし、トム・ミルナーとマツダは、共に「今後ヨコハマが精力的に開発を行うのであれば、再び、一緒に仕事を行うこともあるだろう」とだけコメントを残している。

 ちなみに、この騒動の最中、マツダは、ローラからB08-80を購入したことを明かとした。元々マツダは2台目のLMP2カーを購入する計画を持っていた。当初“屋根無し”のB07-46と思われていたが、より新しく、しかも大幅に高価な“屋根付き”のB08-80を選んだことを明かとした。10月4日の“プチ-ルマン”でローラB08-80/マツダはデビューする。
 SPEED tvのマーシャル・プルットによると、どうやら、マツダは2009年のルマンをターゲットとしているようだ。

●8月2日
FIAは2010年にGT1世界選手権を開催? GT2はヨーロッパ選手権としてリニューアル

Photo:FIAGT

■2010年にGT1世界選手権を開催
 スパ24時間を開催中のスパ-フランコルシャンで、ステファン・ラテルは、恒例の記者会見を開催した。冒頭ラテルは、2010年にGT1カーによる世界選手権の開催を宣言した。12レースを予定しており、その多くは、西ヨーロッパの外で開催される。アルゼンチン、ブラジル、ドバイ、サウジアラビアのリャド、中国の上海もしくは北京?、シンガポール、ロシアのモスクワ、ルーマニアのブカレストが加えられると言う。オーストラリアとアメリカでの開催も計画しているが、最初の年に行うのは難しいことも認めた。西ヨーロッパについては、シルバーストーン、モンツァ、スパの24時間レース、ポルトガル(公道?)、そして、ドイツで新しいイベントを計画中であると言う。

 気になる、新制GT1カーについて、ラテルは明言を避けたものの、現在、少々怪しいルールによって出走が許されているマセラッティMC12やサリーンS7Rのようなスーパーカーとなるようで、逆に、現在正真正銘のGT1カーであるアストンマーティンDBR9は好ましくないことを述べている。
 既に、昨年ラテルは、新しいGT1カーについて、断片的ながら概要を公表している。その内容そのものと言えるだろう。統一したECUの採用についても、レギュレーションに盛り込まれる予定で、2009年のFIAGTにおいて、独立したクラスで、何台かの新制GT1カーが走ることとなるようだ。

 昨年、新制GT1カーについて公表した際、様々な反対意見が噴出して、たった1ヶ月でラテルは、自身の意見を再検討することを明らかとしている。そのため、12月に行われるFIAのワールドモータースポーツカウンシルで、正式に認められない限り、本当に、このようなカテゴリーが実施されるのか?誰も判断出来ない。
 ポイントは、2009年に独立したクラスとして、何台かの新制GT1カーが走ることを公表したことだろう。つまり、現在既に新制GT1カーを開発しているメーカーかコンストラクターが存在すると言う事だ。

■GT2はヨーロッパ選手権として開催
 GT2については、全世界を転戦するのでなく、GT1世界選手権のヨーロッパラウンドを中心として、ヨーロッパ選手権として開催される。マシンは従来のGT2カーをモデファイしたもので、GT1のような大きな変化はない。ラテルによると、BMWのようなスポーティセダンも参加出来るようなレギュレーションとなると言う。

■GT3とGT4は従来通り
 現在ヨーロッパ選手権として行われているGT3とCupとして行われているGT4については、従来通りのカタチを堅持するようだ。クルマの性能を特定したハンディキャップルールも、基本的に継続されると言う。



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